第4回 運動療法、具体的に何を提案できる?患者さん個人の事情を踏まえた選択を

  • 児島 悠史 (薬局薬剤師・株式会社sing取締役・Fizz-DI代表)
2021.10.29
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 運動療法は、糖尿病治療の重要な柱のひとつです。糖尿病だけでなく高血圧や脂質異常症の改善にも有益で、さらに運動不足や加齢によって衰えた筋力や心肺機能の向上も期待でき、運動そのものの爽快感はQOLを高めることにもつながります。
 一方で、無理な運動はケガにつながるほか、運動による血圧上昇・心拍数増加が身体に負担をかけることもあります。そのため、運動療法を提案する際には患者さんの体力や運動能力、年齢、体重、嗜好を踏まえたうえで、その人にとって安全で最適な運動の種類や強度を見極める必要があります。

 こうした運動療法は、かかりつけの医療機関にて医師や理学療法士などが指導にあたることが基本的ではありますが、調剤薬局においても患者さんより質問されることも少なくないと思います。今回は、そんな運動療法について理解を深め、調剤薬局でもフォローができるよう、もう少し具体的な提案について考えたいと思います。

ポイント①運動療法に期待できるメリット

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