患者さん自身が血糖値を知ることによるメリットは多く、行動が血糖に及ぼす影響や病状との関係などを知ることができ、理解が深まるにつれて治療内容は充実する。特に(1型糖尿病、2型糖尿病ともに)インスリン療法を行っている人、妊娠時あるいは妊娠希望時、糖尿病以外の病気にかかった時(シックデイ)、インスリンポンプによるCSII(持続皮下インスリン注入(continuous subcutaneous insulin infusion;CSII))療法などに有効で、論理的な対処が可能となる。ただし、血糖自己測定が保険対象となるのは主にインスリン療法を行っている場合なので確認が必要。
血液を吸引し、測定を行う部品のことで、「電極」と呼ばれることもある。血糖測定器の機種によって専用のものを使用。試験紙を使用した比色法と酵素電極法といった測定方式があり、現在は自己血糖測定器の多くが電極法を採用している。1枚につき1回の測定であり、有効使用期限もあるため、在庫管理には気をつけたい。
ランセットは微量採血を行う器具であり、直接人体に触れて皮膚に小さな穴を空ける道具。最近では、痛みを少なくし、衛生的に作業が行えるよう改良が加えられている。例えば細い針を用いる、針の深度を調節できることによって痛みを和らげたりしている。肝炎などに配慮して血液が他人に触れないように注意したい。複数の人に穿刺を行う場合は、1回ごとの使い捨て型か、針と接触部が交換できるランセットを使用する。
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