第4回 BARI 2D

2021.07.15
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連載:STUDY  続々・そこが知りたかった 糖尿病の大規模臨床試験
第4回 BARI 2D
Vol.38 No.4(2021年7・8月号)pp.499-502

2021年7・8月号 目次

公益財団法人日本生命済生会 日本生命病院 糖尿病・内分泌センター
住谷 哲Sumitani, Satoru

はじめに

 糖尿病患者に冠動脈疾患の合併が多いことはよく知られています.また,急性心筋梗塞などの急性冠症候群を発症した患者や狭心症発作を繰り返す重症の患者に対しては,冠動脈血行再建術が患者の生命予後を改善することが明らかにされています.冠動脈血行再建術には経皮的冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention:PCI)と冠動脈バイパス術(coronary artery bypass grafting:CABG)がありますが,循環器疾患の全国レジストリであるJROAD(The Japanese Registry Of All cardiac and vascular Diseases)によると,2019 年に実施されたのは緊急PCI 78,420 件,待機的PCI 192,670 件の計271,090 件に対して,CABG 18,457 件であり,PCI がCABG の15 倍ほど多くなっています1)

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