強化インスリン療法から基礎インスリンプラス GLP-1受容体作動薬またはSGLT2阻害薬への治療単純化の効果:BEYOND,無作為化試験

2022.07.10
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連載:OVERSEAS
強化インスリン療法から基礎インスリンプラス GLP-1受容体作動薬またはSGLT2阻害薬への治療単純化の効果:BEYOND,無作為化試験
Vol.39 No.4(2022年7・8月号)pp.444-446

2022年7・8月号 目次

真田淳平 Sanada, Jumpei
金藤秀明 Kaneto, Hideaki
川崎医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科

はじめに

 2型糖尿病は,血管合併症をきたす進行性慢性疾患である.2019年には約4億6,300万人が罹患しており,2045年には約7億人に増加すると予想されている.膵β細胞機能の低下に伴いインスリン療法が必要となるが,低血糖リスク,体重増加,内服治療に比べ治療内容が複雑になるなどの問題があり,管理不良な患者の割合は急速に増加している.治療強化としてglucagon-like peptide-1受容体作動薬(GLP-1RA)やsodium-dependent glucose transporter 2阻害薬(SGLT2i)が用いられるが,基礎インスリンとの併用療法は,basal-bolus insulin(BBI)療法と比較し,低血糖リスクの減少や体重の減量効果も期待できる.GLP-1RAに関しては近年,基礎インスリンと固定比率の異なる混合製剤が利用可能となった.一方,BBI療法は管理不良な2型糖尿病患者にとって有効な治療法であるが,治療アドヒアランスや生活の質を改善するためには治療の簡素化が推奨される.
 今回BBI療法を基礎インスリンとGLP-1RAまたはSGLT2iの組み合わせのいずれかに置き換えることによる効果を検討した.

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