4.糖尿病性足病変の重症度の評価 ─糖尿病性足病変治癒過程モニタリングスケールの開発から─
─歩いて外来に通い続けるために─
4.糖尿病性足病変の重症度の評価 ─糖尿病性足病変治癒過程モニタリングスケールの開発から─
Vol.39 No.4(2022年7・8月号)pp.401-408
四津里英*1~3 Yotsu, Rie
玉木 毅*1 Tamaki, Takeshi
大江真琴*4 Oe, Makoto
真田弘美*5 Sanada, Hiromi
*1 国立国際医療研究センター病院 皮膚科,
*2 長崎大学熱帯医学グローバルヘルス研究科
*3 Tulane School of Public Health and Tropical Medicine
*4 金沢大学医薬保健研究域保健学系,
*5 石川県立看護大学
はじめに
糖尿病性足潰瘍は身体予後,生命予後,経済的負担を悪化させQOLの低下をきたすため,予防に努め,発症した際には早期介入による早期治癒を目指すことが重要である.早期治癒を実現するためには,創部を適切にアセスメントする必要がある.糖尿病性足潰瘍は病因により治療が異なるため,ワグナー分類やテキサス分類,WIfI分類,神戸分類など,いくつかの分類が開発されてきた 1〜4).これらの分類を用いて治療方針を決定した後,治癒過程をモニタリングし,評価する必要がある.しかし,糖尿病性足潰瘍に特化した創部評価スケールは開発されておらず,褥瘡用の創部評価スケールであるBWAT・PUSH・DESIGNなどが主に用いられてきた.しかしながら,BWAT・PUSH・DESIGNを用いて糖尿病性足潰瘍を評価した場合の基準関連妥当性は低い 5).その理由として,創縁の角化・段差・赤みなど糖尿病性足潰瘍の重症度の基準となるいくつかの指標がスケールの項目に含まれていないことが考えられた.そこで,糖尿病性足潰瘍に特化した内容妥当性の高いスケールを目指した,「糖尿病足潰瘍治癒過程モニタリングスケール(DMIST)」の開発について紹介する.
糖尿病・内分泌プラクティスWeb 糖尿病・内分泌医療の臨床現場をリードする電子ジャーナル
医薬品・医療機器・検査機器
-
経口薬
-
注射薬
-
医療機器・検査機器
最新特集記事
-
AIで高血圧および糖尿病の新規発症を予測する
【学会レポート】第46回日本高血圧学会総会 -
Vol.4 動画で知る今注目のDexcom G7と2型糖尿病におけるリアルタイムCGMの臨床試験成績
糖尿病治療に役立つ情報をお届けするDexcom Express -
セミナーレポート:脂肪性肝疾患を考慮した2型糖尿病薬物療法
論考百選 -エキスパートたちの視点- -
Vol.3 今注目、Dexcom G7とリアルタイムCGMの臨床試験成績
糖尿病治療に役立つ情報をお届けするDexcom Express -
「インスリン投与の記録デバイスに関するアンケート調査」結果 専門医の診療と期待
論考百選 -エキスパートたちの視点- -
Vol.2 より良い血糖マネジメントのキーワード、血糖変動パターンとは?
糖尿病治療に役立つ情報をお届けするDexcom Express -
Vol.1 リアルタイムCGMの最前線、Dexcom G7の魅力に迫る
糖尿病治療に役立つ情報をお届けするDexcom Express -
第7回 糖尿病治療における体重管理の重要性
糖尿病診療の目
よく読まれている記事
関連情報・資料
-
糖尿病・内分泌プラクティスWeb
明日の臨床に役立つ時宜を捉えたテーマについて、内分泌代謝・糖尿病内科領域のエキスパートが解説。毎週記事が更新され、いつでも“オンライン”で日常診療に役立つ情報をアップデートできます。 -
肥満症認知向上プログラム【セミナーレポート】
肥満症の基本から患者さんへのアプローチ、新ガイドラインを踏まえた診療、減量・代謝改善手術などの新たな治療選択肢など -
医療スタッフのギモンにこたえる グリコアルブミンQ&A
血糖コントロール指標である”グリコアルブミン”の基本から使い方まで、医療スタッフの皆さんの疑問にこたえるQ&Aコーナー。 -
新・糖尿病治療薬の特徴と服薬指導のポイント
加藤内科クリニック院長の加藤光敏先生が、ご自身の知識と経験を踏まえた服薬指導のポイントをわかりやすく解説。 -
関連資料・研究・調査・組織
調査や統計、学会・研究会・医界などの組織、財団・協会・支援基金、大規模研究や他のメディアなど、糖尿病や生活習慣病に関するリンク集。 -
糖尿病ネットワーク
糖尿病患者さんとそのご家族をはじめ、糖尿病医療に携わる医師、医療スタッフ、関連企業の方々などに向け、糖尿病に関する密度の濃い専門情報を発信。 -
国際糖尿病支援基金
国際糖尿病支援基金では、途上国の糖尿病患者さんがおかれた状況を紹介し、同じ糖尿病の仲間として何ができるかを考えます。豊富な海外の糖尿病事情をご覧ください。