5. 糖尿病と軟部組織・骨感染症

2021.01.15
特集■糖尿病と感染症―新型コロナウイルスの時代を生き抜く―
5. 糖尿病と軟部組織・骨感染症
Vol.38 No.1(2021年1・2月号)pp.59-64

2021年1・2号 目次

富田 益臣 Tomita, Masuomi
下北沢病院 足病総合センター/糖尿病センター

はじめに

 軟部組織・骨感染症は蜂窩織炎から壊死性筋膜炎や糖尿病足病変に感染を合併した糖尿病足感染・化膿性関節炎などが含まれ,高齢者・糖尿病患者・担がん患者などの易感染要因で発症し予後不良となることが多い.世界中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が引き続き流行しており,肥満や糖尿病などの基礎疾患がある人ほど重症化リスクが高いと報告されている.感染のリスクを避けるため,医療機関の受診を控える人も多く存在し,そのために糖尿病の悪化や治療が遅れるケースもある.これは軟部組織・骨感染症の代表疾患でもある“糖尿病足病変”の治療でも同様で,通院中断で足の状態が悪化し,切断に至るケースもあり,日常あたりまえに行っていた糖尿病診療やフットケアなどが行えないことで混乱している医療機関や患者も多い.またCOVID-19 感染後には,特有の皮膚症状である“COVID toes”が生じることや下肢切断の症例なども報告されている1, 2)

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