2.足の創傷をいかに治療するか ─糖尿病性足病変への形成外科的アプローチ─

2022.07.10
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特集■糖尿病性足病変:治療の実践を見直す
─歩いて外来に通い続けるために─
2.足の創傷をいかに治療するか ─糖尿病性足病変への形成外科的アプローチ─
Vol.39 No.4(2022年7・8月号)pp.388-393

2022年7・8月号 目次

大浦紀彦*1 Ohura, Norihiko
森重侑樹*1 Morishige, Yuki
村上莉沙*1 Murakami, Risa
木下幹雄*1 Kinoshita, Mikio
加賀谷 優*1 Kagaya, Yu
竹江雄貴*1 Takee, Yuki
河野由布子*1 Kono, Yuko
嶋崎鉄兵*2 Shimasaki, Teppei
杏林大学医学部 *1 形成外科,*2 感染症科

はじめに

 糖尿病性足潰瘍(diabetic foot ulcer:DFU)は,網膜症・腎症・末梢神経障害に続く重篤な糖尿病の合併症のひとつである.糖尿病患者の 25%が生涯で足潰瘍を生じるといわれる 1).DFUは,末梢神経障害(足部変形)・細小血管症から外傷を契機に発症し,感染によって重症化する.さらに罹患期間が長くなると,この病態に動脈閉塞による虚血が加わる.これらの複合的な病態はオーバーラップしており,多様性に富んでいる.そのため診断や診療が困難で,経験が必要だといわれている.さらに末梢神経障害によって疼痛がないために患者自身が創傷に気づかず,重症化してから医療機関を受診することも多い.重症化すると足を温存できず大切断(下腿切断,大腿切断)となり,著しくQOLを低下させ,血糖コントロールにとって重要なリハビリテーションができなくなり,生命予後も悪くなる.DFUをいかに早期発見し,重症化を防いで切断を回避するかが糖尿病治療の喫緊の課題である.さらに,潰瘍が一度治癒してもまた再発する可能性が高いこともDFUの特徴である.また2022年4月より,「下肢創傷処置」「下肢創傷処置管理料」が新設された.DFUの創傷治療に焦点を当てて,いかに重症化を防止するかについて概説する.

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