Vol.11 患者さんにも、もう一度。インスリンの基本

  • 浜野 久美子 (関東労災病院 糖尿病・内分泌内科 部長)
2022.08.22
prev next

「血糖コントロールがうまくいかない」、その要因の一つに、患者さんのインスリン自己注射の手技が関係しているかもしれません。患者さんが正しく注射できているか、ぜひ今一度、確認をお願いします。

check 1 製剤の種類

vol10_01

 インスリン製剤の注射時間は製剤によって異なります。必ず添付文書を確認して患者さんに指導してください。注意したいのが、最近登場した通称『超超速効型』は「食事2分前」などの指定になっていることです。まず、インスリン注射のタイミングの確認、すなわち速効型では食前30分、超速効型では食直前15分以内の指示が正しく行われているのか確認をしてください。「食直前」のとらえ方も患者さんによりさまざまです。超超速効型では超速効型や速効型と同じタイミングで注射すると、食事で血糖値が上がる前に薬が効いて低血糖を起こしてしまいます。
 また、インスリン製剤名を正確に覚えるのは高齢患者さんの場合などは特に難しいかもしれません。
「1日1回寝る前に打つ注射」「食事の前に打つ注射」といった風に、きちんと識別できているか、ときどき確認することも必要です。

続きは無料の会員登録後にお読みいただけます。

  • ・糖尿病診療・療養指導に役立つ会員向けコンテンツ
  • ・メールマガジン週1回配信 最新ニュースやイベント・学会情報をもれなくキャッチアップ
  • ・糖尿病の治療に関するアンケートに参加可能、回答はメルマガやウェブで公開
=必須項目
半角英数記号8文字以上
当サイト利用規約

糖尿病・内分泌プラクティスWeb 糖尿病・内分泌医療の臨床現場をリードする電子ジャーナル

SGLT2阻害薬を高齢者でどう使うか 週1回注射のインスリン製剤がもたらす変革 高齢1型糖尿病の治療 糖尿病治療と認知症予防
糖尿病スティグマとアドボカシー活動 糖尿病性腎症患者に対する療養支援 持続可能な糖尿病運動療法 苦労しています、服薬指導-短時間で患者の心を掴み、リスク回避! 進化する1型糖尿病診療 多職種連携による肥満治療
糖尿病と歯周病の最新エビデンス 甲状腺結節の日常臨床での取り扱い 肥満の外科治療-減量・代謝改善手術の最新エビデンス- 骨粗鬆症 脂質異常症 コレステロール低下薬 がんと糖尿病
インスリンの種類と使い方 糖尿病関連デジタルデバイスのエビデンスと使い方 糖尿病薬を処方する時に最低限注意するポイント[経口薬] インスリンポンプ・持続血糖測定器 血糖推移をみる際のポイント
糖代謝の調節機構 脂質の代謝 リン酸化によるシグナル伝達 タンパク質とアミノ酸の代謝

医薬品・医療機器・検査機器

糖尿病診療・療養指導で使用される製品を一覧で掲載。情報収集・整理にお役立てください。

一覧はこちら

最新特集記事

よく読まれている記事

関連情報・資料