GLP-1受容体作動薬と喘息

2022.03.15
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連載:糖尿病の療養指導Q&A GLP-1受容体作動薬と喘息
GLP-1受容体作動薬で治療中の糖尿病をもつ喘息患者では,喘息の悪化が少ない可能性について教えてください
Vol.39 No.2(2022年3・4月号)pp.225-227

2022年3・4月号 目次

帝京大学ちば総合医療センター 第三内科
井上玲子 ● Inoue, Reiko
井上大輔 ● Inoue, Daisuke

はじめに

 GLP-1(glucagon-like peptide-1)受容体作動薬はSGLT2阻害薬とともに,心血管イベント抑制のエビデンスが示された糖尿病治療薬です.GLP-1は,主に小腸下部のL細胞から分泌される消化管ホルモンで,膵β細胞に対するインクレチン作用だけではなく,抗炎症作用や抗動脈硬化作用など,さまざまな生理作用をもつことが知られています.このようなGLP-1の多面的作用(図11)に基づくGLP-1受容体作動薬の効果は,糖尿病以外の疾患・病態への適応拡大の可能性という観点からも注目されています.

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