糖尿病患者における細小血管症と左室駆出の維持ができている心不全と低下している心不全の関連

2020.05.15
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連載:OVERSEAS
糖尿病患者における細小血管症と左室駆出の維持ができている心不全と低下している心不全の関連
Vol.37 No.3(2020年5・6月号)pp.347-350

Tromp, J., Lim, S. L. et al. : Microvascular Disease in Patients With Diabetes With Heart Failure and Reduced Ejection Versus Preserved Ejection Fraction. Diabetes Care, 42 : 1792〜1799, 2019.
“Copyright © 2019 American Diabetes Association From Diabetes Care®, Vol. 42, 2019 ;1792-1799 Reprinted with permission from The American Diabetes Association.”

訳と紹介
北島浩平 Kitajima, Kohei
駒津光久 Komatsu, Mitsuhisa
信州大学医学部 糖尿病・内分泌代謝内科学

はじめに

 糖尿病において以前より網膜症・腎症・神経障害は細小血管症,冠動脈疾患は大血管症と分けられてきた.心筋梗塞患者では左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)が多いが,糖尿病患者では細小血管症の影響が大きい左室駆出率が維持された心不全(HFpEF)が多いといわれている.過去の研究では両者は1つのタイプとしてまとめられており,細小血管症とHFrEF,HFpEFの関連はわかっていない.直近のBEST試験ではHFrEFと糖尿病合併の患者では32%が細小血管症をもっており,それは悪いアウトカムに関連していた.またTOPCAT試験では,糖尿病とHFpEFの合併群で32%に細小血管症がみられたが,どちらの報告も細小血管症と心エコー所見および心機能の関連を調べていない.

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