抗うつ薬使用と2型糖尿病リスクの関連:日本人での大規模コホート研究

2021.01.15
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連載:OVERSEAS
抗うつ薬使用と2型糖尿病リスクの関連:日本人での大規模コホート研究
Vol.38 No.1(2021年1・2月号)pp.98-100

2021年1・2号 目次

Miidera, H., Enomoto, M. et al. : Association Between the Use of Antidepressants and the Risk of Type 2 Diabetes: A Large, Population-Based Cohort Study in Japan. Diabetes Care, 43 : 885〜893, 2020.
“Copyright © 2020 American Diabetes Association From Diabetes Care®, Vol. 43, 2020 ; 885-893 Reprinted with permission from The American Diabetes Association.”

訳と紹介
半谷 真理 Hangai, Mari
石垣 泰 Ishigaki, Yasushi
岩手医科大学 内科学講座 糖尿病・代謝・内分泌内科分野

背景

 抗うつ薬は先進国で広く処方されている.経験的に抗うつ薬を長期間使用している患者で耐糖能障害を生じやすく,抗うつ薬中止後に耐糖能が改善することが知られている.長期間の抗うつ薬使用と2 型糖尿病発症リスクを示唆する研究が報告されている一方で,関連を証明できない報告も散見され,一定の見解が得られていない.また,うつ病は2 型糖尿病の独立したリスク因子であるが,うつ病や抗うつ薬と2 型糖尿病との関連とその機序ははっきりしない.したがって,抗うつ薬の使用と2 型糖尿病リスクの関連を,アジア人,特にこれまで報告のない日本人で検討することは臨床的に重要な課題である.さらに,抗うつ薬を服用後に2 型糖尿病を発症した患者において,抗うつ薬の使用状況と糖尿病コントロールの関係を調査した研究はないことから,日本人における抗うつ薬と2 型糖尿病新規発症の関連,特に抗うつ薬の使用期間および用量の影響と糖尿病発症後の抗うつ薬使用と臨床的アウトカムとの関連を調査することを目的としている.

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