1.GLP-1受容体作動薬の膵β細胞保護効果

2021.11.15
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特集■GLP-1受容体作動薬への期待:新規創薬からの更なる飛翔
─血糖値だけでない!その実力─
1.GLP-1受容体作動薬の膵β細胞保護効果
Vol.38 No.6(2021年11・12月号)pp.650-655

2021年11・12月号 目次

木村友彦 Kimura, Tomohiko
川崎医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科学

はじめに

 世界的に糖尿病人口は増加しており,国際糖尿病連合は全世界における糖尿病人口が2019年時点で4 億6,300万人に上ると報告している1).今後もアフリカ諸国・中東・南東アジアを中心に増え続け,2045年には7億人に達すると推察されている.糖尿病治療の目標は「健常人と変わらぬQOLの維持,寿命の確保」であり,糖尿病合併症はこの目標達成の大きな障壁となる.合併症発症・進行に糖尿病病態の進展,すなわち膵β細胞機能低下が大きく関与していることは周知であり,いかにして膵β細胞機能を保護するかがキーポイントとなる.GLP-1受容体作動薬は,当初より膵β細胞保護効果を有するものと考えられてきたが,ヒトの生体内での膵 β 細胞量定量化は難しく,げっ歯類での報告が主である.ヒトへ GLP-1受容体作動薬を投与した際に,実際にどれだけの膵β細胞保護効果があるのか論じることは容易ではないが,本稿ではGLP-1受容体作動薬の膵β細胞保護効果について,基礎研究・臨床研究の両側面から概説したい.

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