6.これからの医療,とりわけ糖尿病医療における一般への啓発はどうあるべきか —マスコミュニケーションの立場から

2022.11.01
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特集■新しい時代の糖尿病医療
─予防・治療・啓発の将来像─
6.これからの医療,とりわけ糖尿病医療における一般への啓発はどうあるべきか —マスコミュニケーションの立場から
Vol.39 No.6(2022年11・12月号)pp.644-648

2022年11・12月号 目次

田村建二 Tamura, Kenji
朝日新聞くらし報道部記者・編集委員(医療分野担当)

はじめに

 一般の人々に健康情報をお伝えする立場であるわたしたちにとって,糖尿病という病気はとりわけ重要なテーマのひとつとなっている.自分自身も医療分野担当の記者として,これまで糖尿病に関して少なからぬ数の記事を執筆してきた.ただ,ここ最近,糖尿病をはじめ「生活習慣病」と称される疾患に関する報道は,逆風とまでは言わないものの,いわば「秋風」に吹かれ,これが木枯らしにも変わっていきかねないと感じる.なぜそのように思うのか.かつて「追い風」を受けていたときのことを振り返るとともに,今後の報道がどうあるべきかについて,自戒をたっぷり込めつつ考えてみたい.なお,本記事は記者の私見に基づくもので,朝日新聞社の見解ではないことをあらかじめご承知いただきたい.

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