3.GLP-1受容体作動薬の抗肥満効果,神経保護効果,腎保護効果
2021.11.15
特集■GLP-1受容体作動薬への期待:新規創薬からの更なる飛翔
─血糖値だけでない!その実力─
3.GLP-1受容体作動薬の抗肥満効果,神経保護効果,腎保護効果
Vol.38 No.6(2021年11・12月号)pp.665-669
─血糖値だけでない!その実力─
3.GLP-1受容体作動薬の抗肥満効果,神経保護効果,腎保護効果
Vol.38 No.6(2021年11・12月号)pp.665-669
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姫野龍仁 Himeno, Tatsuhito
神谷英紀 Kamiya, Hideki
愛知医科大学医学部内科学講座 糖尿病内科
はじめに
glucagon-like peptide-1(GLP-1)および GLP-1受容体作動薬は血糖を下げるはたらき以外に多様なはたらきが知られているが(図),なかでも体重を減少させるはたらきをもつことがよく認識されている.この体重減少作用を詳しく研究していくなかで,GLP-1/GLP-1受容体作動薬が神経系に対して重要な役割を果たしていることがわかってきた.一方で,大規模な臨床研究の結果から,GLP-1受容体作動薬は糖尿病患者において腎臓を保護するはたらきを有することが明らかとなっている.本稿では,これらの膵臓以外での GLP-1/GLP-1受容体作動薬の効果について,動物を用いた研究および臨床研究の結果に触れつつ,その分子メカニズムについて現時点で報告されている仮説を紹介する.
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