1.糖尿病性腎臓病の病態生理と薬物療法 ─酸化ストレスとNrf2活性化薬

2022.03.15
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特集■糖尿病性腎臓病:守りから攻めへ
─ネフロン回復への号砲が鳴る─
1.糖尿病性腎臓病の病態生理と薬物療法
─酸化ストレスとNrf2活性化薬
Vol.39 No.2(2022年3・4月号)pp.140-144

2022年3・4月号 目次

伊藤麻里江* 1 Ito, Marie
南学正臣* 2 Nangaku, Masaomi
* 1 マイアミ大学 腎臓内科,* 2 東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科

はじめに

 糖尿病性腎臓病(DKD)は糖尿病の合併症のなかでも特に心血管イベントを起こすリスク要因として重要であり,進行すると透析を含めた腎代替療法が必須となる.現在の治療は腎機能低下を緩めることが目的で,血糖・血圧・脂質コントロールといった非特異的なものである.ACE阻害薬/ARB拮抗薬以来新たな治療法は確立していなかったが,近年SGLT2阻害薬の大規模臨床試験で強力な腎保護作用が示され,GLP-1受容体作動薬の腎保護作用にも期待が集まっている.また,酸化ストレスを標的とするnuclear factor erythroid 2-related factor 2(Nrf2)活性化薬のバルドキソロンメチルは,はじめて腎機能を改善に転じさせる可能性がある薬剤として期待され,日本で第3相試験を施行中である.本稿ではDKDにおける酸化ストレス・Nrf2の役割と,バルドキソロンメチルについて概説する.

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