GLP-1受容体作動薬の悪心・嘔吐

2021.09.15
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連載:FORUM 薬剤 ■DRUG 第2回
GLP-1受容体作動薬の悪心・嘔吐
Vol.38 No.5(2021年9・10月号)pp.579-582

2021年9・10月号 目次

塩見めぐみ Shiomi, Megumi
北里大学薬学部
北里大学メディカルセンター薬剤部

はじめに

 glucagon-like peptide-1(GLP-1)受容体作動薬の安全性と有効性は確立されており,2型糖尿病の治療に広く使用されているが 1),主な有害事象として悪心・嘔吐・下痢・便秘などの胃腸障害がある.国内臨床試験においても,胃腸障害は,リラグルチド 24.3%2),リキシセナチド 51.3%3),デュラグルチド 21.0%4),経口セマグルチド 25.4%5)といった頻度で報告されている.さらに胃腸障害のなかでも,特に悪心・嘔吐は,GLP-1 受容体作動薬の治療を中止する頻度の高い有害事象として報告されている6).本稿では,GLP-1受容体作動薬の有害事象として,悪心・嘔吐の発現機序,報告されている影響因子について紹介する.

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