糖尿病と動脈硬化性疾患との関係(1)疫学
2020.01.15
連載:FORUM 合併症Ⅰ ■COMPLICATIONⅠ―動脈硬化症― 第1回
糖尿病と動脈硬化性疾患との関係(1)疫学
Vol.37 No.1(2020年1・2月号)pp.52-56
糖尿病と動脈硬化性疾患との関係(1)疫学
Vol.37 No.1(2020年1・2月号)pp.52-56
粟飯原 賢一 Aihara, Ken-ichi
徳島大学大学院医歯薬学研究部 糖尿病・代謝疾患治療医学分野(寄附講座)
はじめに
厚生労働省の平成29(2017)年「国民健康・栄養調査」によると,20歳以上の国民で「糖尿病が強く疑われる者」の割合は,男性18.1%,女性10.5%である.その結果,「糖尿病が強く疑われる者」は約1,000万人と推計され,「糖尿病の可能性を否定できない者」も同様に約1,000万人と推計されている.このように糖尿病は,わが国においてきわめて普遍的な疾病であり,その合併症の発症予防および発症後の対策はきわめて重要な臨床課題である.糖尿病患者の予後に関わる血管合併症は,腎症・神経障害・網膜症に代表される細小血管合併症と,動脈硬化性疾患と同義である大血管合併症に大別される.糖尿病・内分泌プラクティスWeb 糖尿病・内分泌医療の臨床現場をリードする電子ジャーナル
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