テストステロンの加齢による変化と肥満および糖代謝との関係

2022.07.10
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連載:FORUM 合併症Ⅱ ■ COMPLICATIONⅡ―LOH症候群― 第1回
テストステロンの加齢による変化と肥満および糖代謝との関係
Vol.39 No.4(2022年7・8月号)pp.430-433

2022年7・8月号 目次

明比祐子* 1, 2 Akehi, Yuko
*1 社会医療法人天神会 新古賀病院 糖尿病・内分泌内科
*2 徳島大学先端酵素学研究所 糖尿病臨床・研究開発センター

はじめに

 男性更年期という言葉が使われ始めたのは,約25年前頃からである.「男性更年期」という言葉は,働き盛りの中高年に起こる心身不調を社会医学的に包括する言葉として使われているが,現時点で明確に定義されているものではない.一方,2002年に海外ではじめて,加齢に伴うテストステロン(testosterone:T)の低下に起因する男性の性腺機能低下症が,lateonset hypogonadism(LOH)1)という言葉で提唱された.わが国では,2007年に「加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)診療の手引き」 2)がはじめて刊行され,近々その改訂版が出版される予定である.LOH症候群は,厳密には男性更年期と同義語ではないが,わが国では,同義語として取り扱われていることが多い.
 LOH症候群は,「加齢に伴い男性ホルモンが一定の基準値以下に低下することにより起こってくるさまざまな臓器の機能障害に伴う疾患である」と定義されている.本稿は連載第1回目として,Tの血中存在様式と加齢に伴う変化,またTと肥満や糖尿病との関係について説明する.

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