古くて新しいホルモンであるグルカゴンの温故知新について考える
2022.01.15
連載:FORUM 病因と診断 ■PATHOGENESIS&DIAGNOSIS 第1回
古くて新しいホルモンであるグルカゴンの温故知新について考える
Vol.39 No.1(2022年1・2月号)pp.057-059
古くて新しいホルモンであるグルカゴンの温故知新について考える
Vol.39 No.1(2022年1・2月号)pp.057-059

藤本 啓* 1 Fujimoto, Kei
西村理明* 2 Nishimura, Rimei
* 1 東京慈恵会医科大学附属第三病院 糖尿病・代謝・内分泌内科
* 2 東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科
グルカゴンの歴史
1921年にBantingとBestは膵全摘した1型糖尿病モデル犬(マージョリー)に対して,酸エタノール法を用いて膵臓からの抽出物を静脈内投与すると血糖値が低下することを見出した.これがインスリン発見の契機となり,翌年には1型糖尿病患者の治療に成功した.こうしたインスリン発見の物語は有名であるが,グルカゴン発見の物語はあまり知られていない.1923年にKimballとMurlinは,同じく膵臓からの抽出物に糖新生を誘導する物質が含まれていることを発見しグルカゴンと命名した 1).グルカゴンという言葉は,「the mobilizer of glucose」から由来する(図1).
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