問題は解けた

  • 後藤 由夫 (東北大学名誉教授、東北厚生年金病院名誉院長)
2014.04.01
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1. 糖二重負荷試験は曲線が重なっただけとわかる

 プラトンはアテネの郊外で英雄アカデモスを祀った神殿のある所に学校を造り、そこはアカデメア(アカデミー)と呼ばれた。現在アカデミーは学園の一般名となっている。そのアカデメアの入口には、「幾何を知らざる者入るべからず」と掲げてあったといわれる。中学のときには、幾何の問題は解いても解いてもつぎつぎに問題が出てきたのを覚えている。
 学位論文の研究では、ぶどう糖の二重負荷試験をあれこれやってはみたが、なかなかよい成果が出ないのでぶどう糖50gの単一負荷試験も4時間やってみた。そしてある時2つの検査成績をもとに作図してみた。単一負荷の血糖曲線について、前値(空腹時血糖値)からの血糖の増加量を2時間以後の曲線の上に図1のように重ねてみたわけである。

図1 ぶどう糖負荷血糖曲線に増加量を積み重ねた仮想図(破線)
Metabolism 4,323-332,1955より

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