糖尿病患者を悩ます神経障害とは?-基礎と臨床から考える診断と治療-

  • 加藤 宏一 (愛知学院大学薬学部医療薬学科 薬物治療学講座 教授)
2019.07.18
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放っておいてはいけない合併症、糖尿病性神経障害

 糖尿病性神経障害は、病状が進行するとしびれや痛み等の自覚症状が患者の日常生活を損なう程度まで増悪し、また触った感覚、痛みや熱さがわからないといった感覚鈍麻も認めます。さらに自律神経障害の起立性低血圧、膀胱無力症、ED、無自覚性低血糖あるいは糖尿病性壊疽による下肢切断に至る場合もあり、患者のquality of life(QOL)を大きく損なうことになります。また、心伝導系の異常は致死的な不整脈を起こし、糖尿病患者の突然死の原因になり、患者の生命予後にも影響します。神経障害は積極的な治療法が確立されていないことから放置されがちな合併症ですが、他の糖尿病合併症と同様に放っておいてはいけない合併症です。

糖尿病性多発神経障害の簡易診断基準と新しい診断機器

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