第14回「インスリンボールに注射する患者さん」
2023.09.01
埼玉県 40代 はるさん(看護師歴 24年)
体重に対してのインスリン量が多い高齢患者の場合、お腹にインスリンボールがあり、「痛くないからいつもここに打つ」という患者が多いです。インスリンボールを避けて打つよう指導すると必ず低血糖になってしまうため、インスリンの調整が難しく、2週間は電話でフォローが欠かせないです。
一言アドバイス
インスリンボール、このような硬結は同じ場所に繰り返し注射することで発生します。注射部位を左右に毎回変えていても、左右のほぼ同じ位置に注射しているケースが多く見られ、さらに同一部位に注射することで痛みが少なくなることも硬結を作る原因となっていると思います。インスリンの効きがよくない、単位を増やしても血糖値が下がらない場合はインスリンボールの存在を疑い、推奨は年1回ですが注射部位を必ず触診で確認することが大切です。
木下 久美子 先生
(関東労災病院 糖尿病看護認定看護師)
ここでご紹介する記事は、糖尿病リソースガイドが発行する看護師向けニュースレター『DM Topics for Nursing』(提供:三和化学研究所)に掲載されたものです。