第9回「正しく伝えるって難しい」
2022.02.22
滋賀県 50代 macoさん(看護師歴31年)
ある寒い日、認知機能が低下した患者さんが液晶画面が溶けた血糖自己測定器を持って病院に駆け込んでこられました。患者さんは真顔で「何もしていないのに」と困り顔。きっと良かれと思って測定器をストーブの上で温めたのではないでしょうか。怒るわけにはいかず、「測定器を温める」という指導だけでなく温め方までアドバイスするようにしないといけないと思いました。
一言アドバイス
溶けてしまった血糖自己測定器、私も医師も検査技師さんも初めて聞きました、驚きです。まず、高齢者の方には具体的に想像できる保管方法を一緒に考えるようにしています。家の中の置き場所を一緒に思い浮かべながら考えます。そして、いまや必須アイテムとなった携帯電話と同じように保管してくださいとも伝えています。凍ったり、高温にさらしたりすると作動に影響が出ることが想像しやすいと思います。
木下 久美子 先生
(関東労災病院 糖尿病看護認定看護師)
ここでご紹介する記事は、糖尿病リソースガイドが発行する看護師向けニュースレター『DM Topics for Nursing』(提供:三和化学研究所)に掲載されたものです。