GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ皮下注アテオス」がフルラインナップに 7.5mg~15mgを追加し6規格に

2023.06.13
 日本イーライリリーと田辺三菱製薬は6月12日、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ皮下注7.5mgアテオス」「同皮下注10mgアテオス」「同皮下注12.5mgアテオス」「同皮下注15mgアテオス」(一般名:チルゼパチド)を発売した。

 マンジャロ皮下注の6つの用量規格のうち、先行して本年4月18日に発売した開始用量(2.5mg)と維持用量(5mg)の2規格に、今回、高用量の残り4規格(7.5mg、10mg、12.5mg、15mg)が加えたことで、マンジャロ皮下注はフルラインナップになった。

GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ皮下注アテオス」がフルラインナップに

 「マンジャロ」は、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)の2つの受容体に作用する世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬。

 同剤の構造は、天然GIPペプチド配列をベースとした単一分子だが、GLP-1受容体にも結合するように改変されており、選択的に長時間作用し、血糖値を改善する。

 マンジャロ皮下注の6つの用量規格のうち、先行して本年4月18日に発売した開始用量(2.5mg)と維持用量(5mg)の2規格に、今回、高用量の残り4規格(7.5mg、10mg、12.5mg、15mg)が加えたことで、マンジャロ皮下注はフルラインナップになった。

 同剤は、1回使い切りのオートインジェクター型注入器(アテオス)によって、週1回皮下注射する。あらかじめ注射針が取り付けられた専用ペン型注入器の注入ボタンを押すことで、自動的に注射針が皮下にささり、充填されている薬液が注入される。患者が用量を設定したり、注射針を扱ったりする必要はない。

 また、同剤は通常、成人には、チルゼパチドとして週1回2.5mgの開始用量から開始し、4週間投与した後、週1回5mgの維持用量に増量する。

 患者の状態に応じて適宜増減が可能な薬剤であり、5mgで効果不十分な場合は、4週間以上の間隔を空けて2.5mgずつ増量ができ、最大で週1回15mgまで使用が可能だ。

 なお、「マンジャロ」の製造販売承認は日本イーライリリーが有し、販売・流通は田辺三菱製薬が行う。医療従事者への情報提供活動は2社が共同で行う。

 「本剤のラインナップを通して、2型糖尿病とともに歩む方々のより良い人生に貢献できるよう、両社で適正な情報提供に努めてまいります」と、同社では述べている。

マンジャロ皮下注

マンジャロ皮下注の概要

販売名 マンジャロ皮下注7.5mgアテオス
マンジャロ皮下注10mgアテオス
マンジャロ皮下注12.5mgアテオス
マンジャロ皮下注15mgアテオス
一般名 チルゼパチド
効能・効果 2型糖尿病
用法・用量 通常、成人には、チルゼパチドとして週1回5mgを維持用量とし、皮下注射する。ただし、週1回2.5mgから開始し、4週間投与した後、週1回5mgに増量する。
なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、週1回5mgで効果不十分な場合は、4週間以上の間隔で2.5mgずつ増量できる。ただし、最大用量は週1回15mgまでとする。
製造販売承認取得日 2022年9月26日
薬価収載日 2023年3月15日
発売日 2023年6月12日
薬価 マンジャロ皮下注7.5mgアテオス0.5mL 1キット:5,772円
マンジャロ皮下注10mgアテオス0.5mL 1キット:7,696円
マンジャロ皮下注12.5mgアテオス0.5mL 1キット:9,620円
マンジャロ皮下注15mgアテオス0.5mL 1キット:11,544円
製造販売元 日本イーライリリー株式会社
販売元 田辺三菱製薬株式会社

マンジャロ皮下注アテオス (一般名:チルゼパチド) 添付文書 インタビューフォーム 医薬品ガイド (医薬品医療機器総合機構)

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[ TERAHATA / 日本医療・健康情報研究所 ]

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