マンジャロ添付文書改訂 SURPASS-CVOT試験・心血管アウトカムを追記 イーライリリー・田辺ファーマ

今回の添付文書改訂では、「17. 臨床成績」における「17.1 有効性及び安全性に関する試験」内に、「17.1.5 実薬対照二重盲検比較試験(第III相国際共同試験)」として同試験の結果が追加された。
SURPASS-CVOT試験は、2型糖尿病および動脈硬化性心血管疾患(心筋梗塞、脳卒中、または末梢動脈疾患)の既往がある成人患者を対象に実施された、多施設共同、無作為化、二重盲検、並行群間、実薬対照の第Ⅲ相臨床試験である。本試験は、2つのインクレチン作動薬を直接比較した初の心血管アウトカム試験であり、対照薬として設定されたデュラグルチドは、2019年に発表されたREWIND試験において心血管への影響が示唆されている。
本試験には、世界30か国の640施設において、13,299人が参加し、40歳以上、BMI 25kg/m2以上、HbA1c 7%以上10.5%以下の成人が組み入れられた。試験期間は約5年間(中央値の追跡期間は4年)であった。日本人患者はマンジャロ(チルゼパチド)群に47例、デュラグルチド群に46例含まれている。参加者はチルゼパチド群(5mg、10mg、15mgの最大耐用量)またはデュラグルチド群(1.5mg)に1:1の割合で無作為に割り付けられ、週1回皮下投与された。チルゼパチド群では2.5mgから開始し、最大耐用量に到達するまで4週間ごとに2.5mgずつ段階的に増量された。
主要評価項目は、チルゼパチドがデュラグルチドと比較して、心血管死、心筋梗塞、脳卒中で構成される主要心血管イベント(MACE-3)の初回発現までの時間であり、そのリスク低下においてデュラグルチドに対するチルゼパチドの非劣性を検証した。
試験の結果、チルゼパチドは主要評価項目を達成し、MACE-3の発生率においてデュラグルチドに対して非劣性を示した。さらに、多重性調整された第1種過誤率の調整は行われていないものの、チルゼパチドはHbA1c、体重、腎機能、および全死亡率などの主要指標において改善を示した。 なお、主要な心血管系事象の発生は、マンジャロ群で798例、デュラグルチド群で859例であり、ハザード比は0.92(95.3%信頼区間 0.83~1.01)であった。






