セマグルチドのMASH有効性、国際P3試験の日本人サブグループ解析でも確認 ノボ ノルディスク ファーマ

セマグルチド(製品名:ウゴービ皮下注)は、2023年に肥満症値跳躍として上市されたGLP-1受容体作動薬で、2026年6月に「肝硬変を伴わない代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)」の適応追加が承認されている。
ESSENCE試験は、肝線維化が中等度から高度(ステージF2またはF3)の成人MASH患者を対象に、セマグルチド2.4mgの週1回皮下投与の効果を評価する国際共同第3相臨床試験。本試験は2つのパートから成り、1,200例の患者をセマグルチド2.4mgまたはプラセボに2:1の比率で無作為に割り付け、標準治療に上乗せして240週間投与する計画となっている。
今回報告されたのは、パート1(72週時評価)において無作為割り付けされた最初の800例に基づく中間解析のうち、日本人116例を対象とした事前規定サブグループ解析の結果。国際共同試験では、全体集団に比べ、人種や地域による患者背景の違いが試験結果に影響する可能性があることから、日本人患者における結果が評価された。本解析では、体重およびBMIが全体集団より低かったことを除き、日本人集団のベースライン特性は全体集団と概ね同様であった。
本試験パート1では、「MASHの悪化を伴わない肝線維化の改善」および「肝線維化の悪化を伴わないMASHの消失」を主要評価項目として評価した。日本人集団において、72週時点における「MASHの悪化を伴わない肝線維化の改善」が認められた被験者の割合は、セマグルチド群で36.5%、プラセボ群で28.9%であった。また、「肝線維化の悪化を伴わないMASHの消失」が認められた被験者の割合は、セマグルチド群で63.1%、プラセボ群で36.8%であった。さらに、非侵襲的評価指標である肝硬度(VCTE)についても、セマグルチド群で低下傾向が認められた。これらの日本人集団における有効性の結果は全体集団で観察された傾向と概ね一致していた。
安全性解析対象141例において、有害事象が認められた被験者の割合は、セマグルチド群で93.7%、プラセボ群で87.0%であった。セマグルチド群で主に認められた有害事象は、悪心および下痢などの胃腸障害であった。日本人集団における安全性および忍容性プロファイルは、全体集団と概ね一致していた。
なお同社は、本解析は日本人サブグループにおける群間差の統計学的検証を目的としたものではなく、結果の解釈にあたってはサブグループ解析に伴う限界を考慮する必要があるとしている。





