第5回 糖尿病患者の歯周治療

2021.09.15
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連載:SPOT 歯科と歯周と糖尿病と
第5回 糖尿病患者の歯周治療
Vol.38 No.5(2021年9・10月号)pp.606-607

2021年9・10月号 目次

和泉 雄一 Izumi, Yuichi
東京医科歯科大学 歯周病学分野
脳神経疾患研究所附属総合南東北病院
オーラルケア・ペリオセンター

はじめに

 歯周病は,糖尿病の第6番目の合併症として注目されている.糖尿病患者では歯周病罹患率が増加し,さらに血糖コントロールが不良な糖尿病患者では歯周病の発症および進行のリスクが上昇する.糖尿病患者の歯周病が悪化する理由として,①口腔が乾燥し唾液の機能が悪くなり歯肉に炎症が起こりやすくなること,②血糖値が高いと歯肉溝滲出液中の糖分も高くなり,歯周ポケット内の歯周病原細菌が増殖しやすくなること,③高血糖が続くと生体防御系の細胞機能が低下し歯周病原細菌に対する反応が低下すること,④コラーゲン線維や血管基底膜の代謝が減少して歯周組織の修復力が低下すること,⑤過剰なブドウ糖が蛋白質と結合した終末糖化産物であるAGEs(advanced glycation endproducts)が,歯周組織で重要な基質分子であるⅠ型コラーゲンやラミニンなどの機能的な性質を変化させることなどが挙げられる.

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