第23回 サンライズ瀬戸と,鳴門駅前からちょっとだけサイクリング
2022.03.15
連載:ESSAY 鉄・輪だより─鉄人糖尿病ドクターによる銀輪の旅─
第23回 サンライズ瀬戸と,鳴門駅前からちょっとだけサイクリング
Vol.39 No.2(2022年3・4月号)pp.233-235
第23回 サンライズ瀬戸と,鳴門駅前からちょっとだけサイクリング
Vol.39 No.2(2022年3・4月号)pp.233-235

JCHO 東京山手メディカルセンター 糖尿病内分泌科
山下滋雄 Yamashita, Shigeo
ここのところ,列車旅に出ていない.自転車にも乗っていない.コロナ禍のせいだということにしてただサボっているだけで,決して飽きてしまったとかそういうことではない.そもそも,時期により濃淡の差こそあれ,いずれも50年以上続いている趣味である.そう簡単にあきらめ切れるものでもない.
しかし乗りテツ業が滞っているのは,明らかにコロナ禍のせいである.出張ついでの鉄道旅が多かったのに,地方開催の学会が現地で行われなくなってから,もう2年である.それに,遠方まで出かける際に利用できる寝台列車の定期運行数が激減し,いまでは「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」のみになってしまった.サンライズ瀬戸は,2022年1月時点の時刻表上21時50分に東京駅を出発し(写真1),翌朝7時27分に高松駅に到着する.途中,岡山駅で6時27分から6時31分の4分間停車し,東京駅から併結運転していた「サンライズ出雲」と切り離されて,それぞれの目的地に向かう.サンライズ出雲の終点は,出雲市駅である.サンライズ出雲にも何度も乗ったが,出雲大社に参拝したことはない.寝台列車に乗るのが目的で出雲市に出かけているのであって,そのついでにお参りをするのは,出雲の神様に申し訳ないような気がするからである.