妊娠糖尿病の新たな診断基準と管理

  • 清水 一紀 (心臓病センター榊原病院 糖尿病内科)
2012.10.25
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26年ぶりの大改訂で、定義・診断基準が国際的に統一される

 妊娠糖尿病という言葉は1960年代後半 から使われていましたが、その定義は定 まっておらず、従って診断基準が国や学会 によって異なっていました。しかし2010 年、国際的な研究グループ 'International Association of Diabetes and Pregnancy Study Group' の発表を受け入れ、わが国 でも26年ぶりに妊娠糖尿病の定義と診断 基準が大改訂されました。新診断基準(右 下囲み)は一見して糖尿病の基準より厳格 なことにお気付きのことと思います。その 理由は、年余に及ぶ高血糖が原因で生じ る慢性合併症対策が主眼である糖尿病と は、診断の目的が異なるからです。

妊娠糖尿病の診断基準 (2010年改訂)

75gOGTTで血糖値が以下の1点以上を満たした場合
(糖尿病の診断基準を満たすものは除外)
1)空腹時  92mg/dL以上
2)1時間値  180mg/dL以上
3)2時間値  153mg/dL以上

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