東京女子医科大学 馬場園哲也先生インタビュー記事『透析予防に必須の早期介入~微量アルブミン尿を見逃さない!~』を公開

2024.09.02
 糖尿病リソースガイドは、糖尿病性腎症や慢性腎臓病の進展防止、腎不全予防とともに腎代替療法への正しい理解を目的とした特集コーナー『糖尿病診療・支援のための腎臓病リスキリング 慢性腎臓病とSDM~life goalsと療法選択~』において、馬場園哲也先生のインタビュー記事透析予防に必須の早期介入~微量アルブミン尿を見逃さない!~を新たに公開した。
※Shared Decision Making

協力:株式会社ヴァンティブ

慢性腎臓病の特集コーナーに馬場園哲也先生が登場!

糖尿病診療・支援のための腎臓病リスキリング 慢性腎臓病とSDM~life goalsと療法選択~

 年々、増加傾向にある慢性腎臓病。糖尿病はその代表的原因疾患であり、1998年以降、糖尿病性腎症が透析導入となる原因の第一位となっている。この状況を受けて糖尿病リソースガイドが2024年6月に開設した慢性腎臓病の特集コーナーにおいて、馬場園哲也先生のインタビュー記事を新たに公開した。
 馬場園先生は、糖尿病・腎臓病の両領域で40年以上にわたり尽力され、日本糖尿病学会、日本腎臓学会、さらには日本透析医学会の診療ガイドライン作成に携わってこられた糖尿病性腎症のスペシャリストだ。
 糖尿病性腎症の治療にどのようにしてかかわるようになったか、これから糖尿病性腎症を学ぼうとしている医師へのアドバイス、患者さんに伝えることの難しさを痛感した経験について、そして自身が筆頭となり改訂した『糖尿病性腎症病期分類2023』に関してなど、糖尿病性腎症の治療に関わる医療従事者には、ぜひ読んでいただきたい内容だ。

糖尿病性腎症の早期介入に関する特別インタビューを実施

 今では糖尿病性腎症の治療法は知見が蓄積され、糖尿病内科と腎臓内科の連携に関する理解も進みつつあるが、馬場園先生がこの病気の勉強を始めた頃は、試行錯誤の日々だったという。
 以下、冒頭部分を引用。
 「私は1983年に東京女子医科大学糖尿病センターに入局しました。糖尿病専門医を目指していた私に、恩師である故・平田幸正教授から「糖尿病性腎症の診療と研究に取り組んでみないか」という提案があったのが端緒でした。糖尿病性腎症は糖尿病の合併症であり、かつ、数多くある腎臓病の一つです。いわば糖尿病と腎臓病の“境界領域”にあるため、糖尿病専門医は「腎機能が低下したら糖尿病内科では診られない」、腎臓内科医は「透析導入を行うことが役割」と考えていたため、当時の内科医療の中で糖尿病性腎症は、すっぽりと抜け落ちていました。そのような時代に、私は糖尿病内科の研修の傍ら、腎臓病の勉強を始めました。内科研修が終了し、卒後3年目には透析療法について学ぶため、東京女子医科大学の腎臓病総合医療センターで研修を受けました。ただ、境界領域については確立した治療法がなく、結果的に独学で、試行錯誤をしていた日々でした」(続きは下記リンク先から、無料で閲覧できます)

●特別インタビュー
透析予防に必須の早期介入~微量アルブミン尿を見逃さない!~
東京女子医科大学
馬場園 哲也 先生

<馬場園 哲也 先生プロフィール>
広島大学1983年卒。同年、東京女子医科大学糖尿病センターに入局、2017年より東京女子医科大学内科学第三講座教授・講座主任を務め、2024年3月に定年退職。糖尿病専門医・研修指導医、日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会 前理事、学術評議員、日本糖尿病合併症学会 評議員、日本腎臓学会 功労会員、日本糖尿病性腎症研究会 世話人。40年以上にわたり糖尿病性腎症の治療に尽力。『糖尿病性腎症病期分類2023年の策定』、『Lost in translation: assessing the nomenclature change for diabetic kidney disease in Japan』ほか、学術雑誌や学会での発表多数。

次回は患者の多様性に則した「食事療法」のインタビューを予定

 本特集コーナーでは、今後も糖尿病、腎臓病に携わるエキスパートたちの取材記事を続々と公開する予定。
 次回のインタビューは、東京医科大学病院の菅野義彦教授。透析医学会で12年ぶりに改訂を予定している「血液透析患者の糖尿病治療ガイド」改訂ワーキングチームの一人であり、病態栄養学会、臨床栄養学会、透析医学会の理事も務めている菅野先生は、学会等でも現代の実態に則した非常に新しい視点から診療を語っておられ、記事は医師や看護師はもちろん、栄養士の方々に必読の内容となっている。糖尿病、慢性腎臓病で大事な「食事療法」を軸に、多様化する治療や患者像に対して、固定化した考え方・イメージを捨て、個人の生活や人生に寄り添う診療に取り組む必要性を聞く。

腎臓病に関する資料が無料でダウンロード可能

 本特集では、インタビュー記事の他、腎臓病の治療や診療支援に役立つ以下の資料が入手できるページも設置。無料でダウンロードできるので、ぜひ利用してほしい。

  • 『かかりつけ医も取り組む腹膜透析診療 岡本 卓 先生(愛し野内科クリニック 院長)』
  • 『かかりつけ医も取り組む腹膜透析診療 佐藤克哉 先生(猿払村国民健康保険病院 院長JSPD連携認定医)』
  • 『腎不全 治療選択とその実際2023』
  • 『腎臓病 あなたに合った治療法を選ぶために』
  • 『あなたの腎臓を守るために』
  • 『腎不全治療説明用下敷き(A3版)』

 本特集コーナーは今後さらにコンテンツを充実させ、様々な情報を届ける予定である。
 また、本特集は糖尿病リソースガイド内のコーナーだが、糖尿病ネットワークでも患者向けに腎臓病の特集コーナー『腎臓の健康道~つながって知る、人生100年のKidney Journey~』を設けており、今後も医療者側と患者側の双方で腎臓病に対する知識の底上げができるよう図っていく。

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