「スマートインスリンペン」2種を日本で承認申請 インスリン投与データを自動的に記録 ノボ ノルディスク ファーマ
インスリン投与データを経時的に記録し、振り返ることができるインスリンペン型注入器
「スマートインスリンペン」は、インスリン投与データ(投与単位・投与時間)を自動的に記録し、スマートフォンと連携することで、患者が自身のインスリン投与データを経時的に記録し、振り返ることができるインスリンペン型注入器。
これにより、患者と医療従事者との話し合いを充実させ、より良い治療効果と長期的な転帰に結びつけるための用量調整の支援が可能になるとしている。また、血糖値データを記録する糖尿病管理アプリと組み合わせることで、患者と医療従事者が糖尿病管理に必要な情報を容易に入手できる可能性がある。
「スマートインスリンペン」の主な特徴は以下の通り――。
・ 投与履歴をNFC(Near Field Communication近距離通信システム)対応のスマートフォンアプリに無線転送可能。
・ 注射機能とは別*に「最後の注射単位および最後の注射からの経過時間」を表示。
・3mLのペンフィルカートリッジで販売されている5種類のインスリンアナログ製剤(フィアスプ注、ノボラピッド注、トレシーバ注、レベミル注、ノボラピッド30ミックス注)が使用可能。
インスリンは長年にわたって進化をしているが、糖尿病患者は今なおインスリンの投与を手入力で記録しており、血糖値が正常範囲内にとどまる時間は、平均して1日当たり約12時間ほどという報告がある。
ノボ ノルディスクの新しい「スマートインスリンペン」を使用して実施されたスウェーデンの研究結果によると、1型糖尿病の患者で血糖値を正常範囲内に維持できる時間が1日当たり平均で約2時間増加した。*
「スマートインスリンペン」 (インスリンペン型注入器)2種は2月現在で、EU(2018年6月)およびカナダ(2020年11月)で承認されている。
「スマートインスリンペンとインスリンおよびデバイスにより、患者さんは治療を管理しやすくなる可能性があります。スマートインスリンペンにより、インスリンの打ち忘れ軽減やアドヒアランスの改善などが見込めることで、糖尿病患者の治療効果を高める可能性があると考えられます。1985年に世界で初めて登場したインスリンペン型注入器であるノボペンの開発に注がれた約35年余りの経験が礎となっているスマートインスリンペンを通じ、私たちは引き続き糖尿病患者さんと医療従事者のニーズについて理解を深め、毎日の糖尿病管理の課題に対処し、患者さんの健康と生活の質の向上に取り組んでまいります」と、同社では述べている。
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