CSII、CGM、SAPなどインスリン療法を助ける機器の実際と指導法
2016.04.20
「糖尿病情報スクランブル」の連載「糖尿病治療薬の特徴と服薬指導のポイント」を更新しました。今回は、CSII、CGM、SAPなどの「インスリン療法をレベルアップする機器」について、加藤光敏先生(加藤内科クリニック院長)に解説していただきます。
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第22回 インスリン療法をレベルアップする機器(本文より)
CSII(Continuous Subcutaneous Insulin Infusion)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは持続皮下インスリン注入療法で、インスリンポンプ療法(insulin pump therapy)とも呼ばれており、腹部や臀部の皮下組織に入れたチューブ(カニューレ)から基礎インスリンおよび、食事毎に追加インスリンを補うものです。今回はCSIIの紹介や指導の注意点とともにCGMやSAPについても述べます。
インスリンポンプの歴史
初期のインスリンポンプはArnold Kadishによって作成されたポンプで、背中に背負う四角いリュックのような大きさでした(文献1)。1978年になり、インスリンを皮下に持続注入する、ポータブル型インスリンポンプをPickupら(文献2)が報告しました。これが現在のCSIIの始まりと言えます。その後1993年の「DCCT研究」でインスリン強化療法群にこれが多用されたことで一躍注目されるようになったという経緯があります。
2016年現在、米国では約35万人がポンプを使用していますが、日本では主として1型糖尿病の7,000人余りです。
「糖尿病治療薬の特徴と服薬指導のポイント」では、日本糖尿病学会認定専門医であり、同学会の認定指導医でもある、加藤内科クリニック院長の加藤光敏先生に、ご自身の知識と経験を踏まえた服薬指導のポイントを、わかりやすく解説していただきます。
[dm-rg.net / 日本医療・健康情報研究所]