2型糖尿病患者のSU薬とインスリンの併用 基礎インスリンを支持
2009.11.12
2型糖尿病患者が経口薬療法とインスリン療法を併用する場合、もっともベネフィットが大きいのは基礎インスリン療法との併用であるという研究結果が、「New England Journal of Medicine」オンライン版10月22日号に掲載された。
この3年間に及ぶ多施設臨床試験は、メトホルミンとスルホニル尿素薬(SU)薬を用いて治療をしているが、A1C(glycated hemoglobin)が最適値に達しない患者708人から得たデータを解析したもの。
英オックスフォード大学のRury R. Holman氏らは、患者を無作為に、二相性インスリンアスパルト(1日2回注射法)、食前インスリンアスパルト(1日3回注射法)、基礎インスリンデテミル(1日1回注射、必要があれば2回)の投与群に割り付けた。試験開始後1年間にA1Cが6.5%を超え、その結果、高血糖に対する処置が必要となる場合に、SU薬に代えて第2のタイプのインスリンを使用した。評価はA1C値6.5%以下の達成、低血糖症の比率、体重増加で行った。
その結果、いずれの投与群でも、同程度のA1C中央値(6.8~7.1%)に達した。しかし、二相性インスリン投与群では、食前インスリン投与群、基礎インスリン投与群に比べ、A1C 6.5%以下に達した患者の比率が小さかった(それぞれ、31.9%、44.7%、43.2%)。体重増加量は、食前インスリン投与群の患者で、二相性インスリン投与群、基礎インスリン投与群に比べ大きかった。年間の低血糖エピソード発現は、基礎インスリン投与群でもっとも少なかった。他の有害な事象の比率は3群で類似していた。
Three-Year Efficacy of Complex Insulin Regimens in Type 2 Diabetes
この3年間に及ぶ多施設臨床試験は、メトホルミンとスルホニル尿素薬(SU)薬を用いて治療をしているが、A1C(glycated hemoglobin)が最適値に達しない患者708人から得たデータを解析したもの。
英オックスフォード大学のRury R. Holman氏らは、患者を無作為に、二相性インスリンアスパルト(1日2回注射法)、食前インスリンアスパルト(1日3回注射法)、基礎インスリンデテミル(1日1回注射、必要があれば2回)の投与群に割り付けた。試験開始後1年間にA1Cが6.5%を超え、その結果、高血糖に対する処置が必要となる場合に、SU薬に代えて第2のタイプのインスリンを使用した。評価はA1C値6.5%以下の達成、低血糖症の比率、体重増加で行った。
その結果、いずれの投与群でも、同程度のA1C中央値(6.8~7.1%)に達した。しかし、二相性インスリン投与群では、食前インスリン投与群、基礎インスリン投与群に比べ、A1C 6.5%以下に達した患者の比率が小さかった(それぞれ、31.9%、44.7%、43.2%)。体重増加量は、食前インスリン投与群の患者で、二相性インスリン投与群、基礎インスリン投与群に比べ大きかった。年間の低血糖エピソード発現は、基礎インスリン投与群でもっとも少なかった。他の有害な事象の比率は3群で類似していた。
Three-Year Efficacy of Complex Insulin Regimens in Type 2 Diabetes
[dm-rg.net / 日本医療・健康情報研究所]