シュアポスト錠0.25mg(レパグリニド)

販売名 製品画像 薬価
シュアポスト錠0.25mg
シュアポスト錠0.25mg
16.30

薬効分類名

速効型インスリン分泌促進剤

一般的名称

レパグリニド

製造販売元

住友ファーマ株式会社

提携

ノボ ノルディスクA/S デンマーク

効能・効果

2型糖尿病

用法・用量

通常、成人にはレパグリニドとして1回0.25mgより開始し、1日3回毎食直前に経口投与する。維持用量は通常1回0.25~0.5mgで、必要に応じて適宜増減する。なお、1回量を1mgまで増量することができる。

警告・禁忌

【禁忌】次の患者には投与しないこと)
1.重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
2.重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
4.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

貯法・有効期間

室温保存

有効期間

3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注1)
注1) 注意―医師等の処方箋により使用すること

販売開始年月

2011年5月

関連情報(外部サイト)

添付文書

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  2. 2.2 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
  3. 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
  4. 2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能又は効果

2型糖尿病

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤の適用においては、糖尿病治療の基本である食事療法・運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
  2. 5.2 本剤を投与する際は、空腹時血糖が126mg/dL以上、又は食後血糖1時間値又は2時間値が200mg/dL以上を示す場合に限る。

6. 用法及び用量

通常、成人にはレパグリニドとして1回0.25mgより開始し、1日3回毎食直前に経口投与する。維持用量は通常1回0.25~0.5mgで、必要に応じて適宜増減する。なお、1回量を1mgまで増量することができる。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤は食後投与では速やかな吸収が得られず効果が減弱する。効果的に食後の血糖上昇を抑制するため、本剤の投与は毎食直前(10分以内)とすること。また、本剤は投与後速やかに薬効を発現するため、食事の30分以上前の投与では食事開始前に低血糖を誘発する可能性がある。
  2. 7.2 重度の肝機能障害のある患者には低用量(1回0.125mg)から投与を開始するなど、慎重に投与すること。[9.3.1 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。[11.1.1 参照]
  2. 8.2 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。[11.1.1 参照]
  3. 8.3 本剤は、他の速効型インスリン分泌促進剤に比べて作用持続時間が長いため、投与後数時間は低血糖を起こすことがある。また、他の速効型インスリン分泌促進剤に比べて低血糖の発現頻度が高かったので注意すること。[11.1.1 参照]
  4. 8.4 本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、本剤を2~3ヵ月投与しても効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
  5. 8.5 本剤は速やかなインスリン分泌促進作用を有する。その作用点はスルホニルウレア剤と同じであり、スルホニルウレア剤との相加・相乗の臨床効果及び安全性が確立されていないので、スルホニルウレア剤と併用しないこと。
  6. 8.6 本剤とGLP-1受容体作動薬との併用における有効性及び安全性は検討されていない。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 虚血性心疾患のある患者

    外国において心筋梗塞を発症した症例が報告されている。[11.1.3 参照],[15.1 参照]

  2. 9.1.2 低血糖を起こすおそれがある以下の患者又は状態
    • 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
    • 下痢、嘔吐等の胃腸障害
    • 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
    • 激しい筋肉運動
    • 過度のアルコール摂取者
      [11.1.1 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重度の腎機能障害のある患者

    血中濃度が上昇し低血糖を起こすおそれがある。なお、国内では透析を必要とする重度の腎機能障害のある患者は臨床試験では除外されている。[11.1.1 参照],[16.6.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇し低血糖を起こすおそれがある。なお、国内では肝機能障害のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[11.1.1 参照],[16.6.2 参照]

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害のある患者

    [7.2 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。胎児の器官形成期に投与されたラット及びウサギでは胎児に致死作用及び骨格異常・骨格変異の発現頻度の増加がみられ、更に妊娠末期及び授乳期に投与されたラットでは出生児に四肢骨の異常が認められている。[2.3 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットで乳汁中への移行が認められている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

血糖値に留意し、定期的に検査を行うなど経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

**,*10. 相互作用

  • 本剤は、主として薬物代謝酵素CYP2C8及び一部CYP3A4で代謝される。[16.4 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

**糖尿病用薬

  • インスリン製剤
    ビグアナイド系薬剤
    α‐グルコシダーゼ阻害剤
    チアゾリジン系薬剤
    DPP-4阻害剤
    GLP-1受容体作動薬
    SGLT2阻害剤
  • イメグリミン塩酸塩 等

[11.1.1 参照]

低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。

機序の異なる血糖降下作用が相加的に増強される。

β-遮断剤

  • プロプラノロール等

[11.1.1 参照]

低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。

これらの薬剤の肝における糖新生の抑制及び末梢におけるインスリン感受性の増強作用による。

モノアミン酸化酵素阻害剤
[11.1.1 参照]

低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。

これらの薬剤の肝における糖新生の抑制及び末梢におけるインスリン感受性の増強作用による。

サリチル酸製剤

  • アスピリン等

[11.1.1 参照]

低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。

サリチル酸製剤の血糖降下作用による。

タンパク同化ホルモン剤
[11.1.1 参照]

低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。

一部の糖尿病患者ではタンパク同化ホルモン剤により血糖低下作用を示すことがある。

テトラサイクリン系抗生物質

  • テトラサイクリン
    ミノサイクリン 等

[11.1.1 参照]

低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。

テトラサイクリン系抗生物質のインスリン感受性増強作用による。

シクロスポリン
[11.1.1 参照],[16.7.6 参照]

低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。

シクロスポリンはCYP3A4及び肝取り込みトランスポーターOATP1B1を阻害し本剤の血中濃度を増加させる可能性がある。

*デフェラシロクス
クロピドグレル
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
ファビピラビル

[11.1.1 参照],[16.7.7 参照],[16.7.8 参照]

低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。

CYP2C8阻害作用により、本剤の代謝が抑制されると考えられている。併用により、本剤の血中濃度が増加したとの報告がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 低血糖(15.1%)

    低血糖症状(めまい・ふらつき、ふるえ、空腹感、冷汗、意識消失等)があらわれることがある。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。[8.1 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[9.1.2 参照],[9.2.1 参照],[9.3 参照],[10.2 参照]

  2. 11.1.2 肝機能障害(0.4%)
  3. 11.1.3 心筋梗塞(頻度不明)

    外国において心筋梗塞の発症が報告されている。[9.1.1 参照]

11.2 その他の副作用

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

  1. 14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
  2. 14.1.2 本剤は吸湿により硬度が低下するため防湿性のPTPを使用している。使用直前にPTPから取り出すよう指導すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

本剤と心血管イベントの関連について明確な結論は得られていないが、外国の疫学的研究(matched cohort study)で本剤投与群の急性冠動脈症候群の発現頻度がスルホニルウレア剤投与群に比べ高いことを示唆する報告がある。また、外国の臨床試験において本剤とNPHインスリン併用時に重篤な心筋虚血の発現が認められた症例が報告されている。[9.1.1 参照]

(更新確認日:2025年10月24日)

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