アウィクリ注の処方でヒヤリ・ハット事例 2回目以降も初回のみの1.5倍量での投与と処方箋に記載 日本医療機能評価機構が報告

2026.07.15
日本医療機能評価機構は6月25日、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業において、「共有すべき事例」2026年 No.6を公開した。「アウィクリ注フッレクスタッチ(一般名:インスリン イコデク)」の処方箋において、初回のみの投与量を継続するよう記載されていた事例が報告されている。

 連日投与の基礎インスリン製剤からアウィクリ注フレックスタッチへ切り替える場合、それまで投与していた基礎インスリン製剤の1日総投与量の7倍量を維持量の目安とする。しかし、切り替え時は血糖値が上昇するおそれがあるため、初回時のみ維持量の1.5倍に増量することが推奨されている。

 今回報告された事例では、前回までは基礎インスリン製剤としてランタスXR注ソロスター1日1回が処方されていたが、今回からアウィクリ注フレックスタッチ週1回に処方が変更された。処方箋には、アウィクリ注フレックスタッチ100単位を週1回で継続投与するよう記載されていた。これは、ランタスXR注ソロスターの投与量の7倍に相当する単位数をさらに1.5倍にした量であったため、初回投与量としては適切であったが、2回目以降に投与する維持量としては過量と考え、疑義照会が行われた結果、2回目以降は70単位へ用量が変更となった。

 同機構は本事例については、連日投与の基礎インスリン製剤からアウィクリ注フレックスタッチに切り替える際の用量について処方医が勘違いしていた可能性があるとし、また薬局での取り組みとして、アウィクリ注フレックスタッチの用法および用量に関する注意点を理解し、薬局内に周知することを挙げている。

 薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業には、アウィクリ注フレックスタッチに関して、初回量や維持量の処方間違いのほか、説明不足に より患者が投与間隔や用量を誤って使用した事例が報告されているという。

 また同機構は、本事例のポイントとして、アウィクリ注フレックスタッチが処方された際に適切に処方監査を行えるよう、「アウィクリ注投与ガイド」などに記載された内容を薬局で共有しておくことを推奨。さらに、患者への説明時には、「アウィクリ注をお使いになる方へ」などを用いて患者が正しく使用方法を理解できるよう支援する必要があるとしている。

[ 糖尿病リソースガイド編集部 / 日本医療・健康情報研究所 ]

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