販売名 | 製品画像 | 薬価 |
---|---|---|
ノボラピッド注 フレックスタッチ |
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1,380 |
超速効型インスリンアナログ注射液
インスリン アスパルト(遺伝子組換え)
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
インスリン療法が適応となる糖尿病
本剤は持続型インスリン製剤と併用する超速効型インスリンアナログ製剤である。
通常、成人では、初期は1回2~20単位を毎食直前に皮下注射する。なお、投与量は症状及び検査所見に応じて適宜増減するが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持量は通常1日4~100単位である。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
1.低血糖症状を呈している患者[11.1.1 参照]
2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
凍結を避け、2~8℃に保存
24ヵ月
劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1) 注意―医師等の処方箋により使用すること
2013年9月
インスリン療法が適応となる糖尿病
2型糖尿病患者においては、急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮すること。
本剤は持続型インスリン製剤と併用する超速効型インスリンアナログ製剤である。
通常、成人では、初期は1回2~20単位を毎食直前に皮下注射する。なお、投与量は症状及び検査所見に応じて適宜増減するが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持量は通常1日4~100単位である。
インスリン需要の変動が激しい。
・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
・下痢、嘔吐、軽症胃アトニー等の胃腸障害
・飢餓状態、不規則な食事摂取
・激しい筋肉運動
・過度のアルコール摂取者
[8.1 参照][11.1.1 参照]
本剤は作用発現が速いことから、低血糖を起こすおそれがある。
[11.1.1 参照]
低血糖を起こすおそれがある。[11.1.1 参照]
低血糖を起こすおそれがある。[11.1.1 参照]
妊娠した場合、あるいは妊娠が予測される場合には医師に知らせるよう指導すること。妊娠中、周産期等にはインスリンの需要量が変化しやすいため、用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること。通常インスリン需要量は、妊娠初期は減少し、中期及び後期は増加する。
用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること。インスリンの需要量が変化しやすい。
定期的に検査を行い投与量を調整すること。成長、思春期及び活動性によりインスリンの需要量が変化する。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、低血糖が発現しやすい。[11.1.1 参照]
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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糖尿病用薬 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
血糖降下作用が増強される。 |
モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
インスリン分泌促進、糖新生抑制作用による血糖降下作用を有する。 |
三環系抗うつ剤 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある。 |
サリチル酸誘導体 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有する。また、末梢で弱いインスリン様作用を有する。 |
抗腫瘍剤 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある。 |
β-遮断剤 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制する。また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある。 |
クマリン系薬剤 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
機序不明 |
クロラムフェニコール |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
機序不明 |
ベザフィブラート |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する。 |
サルファ剤 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられている。腎機能低下、空腹状態の遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる。 |
シベンゾリンコハク酸塩 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照]。 |
インスリン分泌作用を認めたとの報告がある。 |
チアジド系利尿剤 |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
カリウム喪失が関与すると考えられている。カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある。 |
副腎皮質ステロイド |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。 |
ACTH |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加する。糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。 |
アドレナリン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する。 |
グルカゴン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する。 |
甲状腺ホルモン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する。 |
成長ホルモン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する。 |
卵胞ホルモン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
経口避妊薬 |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
ニコチン酸 |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす。 |
濃グリセリン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する。 |
イソニアジド |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する。 |
ダナゾール |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
インスリン抵抗性を増強するおそれがある。 |
フェニトイン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
インスリン分泌抑制作用を有する。 |
蛋白同化ステロイド |
血糖降下作用の増強による低血糖症状[11.1.1 参照]、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
機序不明 |
ソマトスタチンアナログ製剤 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状[11.1.1 参照]、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある。 |
脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等があらわれることがある。無処置の状態が続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。
長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β-遮断剤投与あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。
症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取する等、適切な処置を行うこと。α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時にはブドウ糖を投与すること。経口摂取が不可能な場合は、ブドウ糖の静脈内投与やグルカゴンの筋肉内投与等、適切な処置を行うこと。
低血糖は臨床的に回復した場合にも、再発することがあるので継続的に観察すること。[2.1 参照][8.1 参照][8.2 参照][9.1.2 参照][9.1.3 参照][9.2.1 参照][9.3.1 参照][9.8 参照][10.2 参照]
呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身の発疹、血管神経性浮腫等の症状が認められた場合は投与を中止すること。
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
頻度不明 |
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過敏症 |
アレルギー、発疹、そう痒感 |
血圧降下、じん麻疹 |
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肝臓 |
肝機能障害 |
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消化器 |
食欲不振、嘔気、腹痛 |
嘔吐 |
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神経系 |
治療後神経障害 |
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眼 |
糖尿病網膜症の顕在化又は増悪 |
屈折異常、白内障 |
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注射部位 |
注射部位反応(疼痛、発赤、腫脹、硬結、発疹、そう痒感等)、リポジストロフィー(皮下脂肪の萎縮・肥厚等)、皮膚アミロイドーシス |
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呼吸器系 |
呼吸困難 |
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血液 |
血小板減少 |
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*その他 |
倦怠感、多汗、めまい、振戦 |
空腹感、体重増加 |
発熱、頭痛、浮腫、抗インスリン抗体産生に伴う血糖コントロール不良 |
(1)本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。
(2)本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
(3)1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
皮下注射は、上腕、大腿、腹部、臀部等に行う。投与部位により吸収速度が異なるので部位を決め、その中で注射箇所を毎回変えること。前回の注射箇所より2~3cm離して注射すること。[8.7 参照]
静脈内に投与しないこと。ただし、皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖があらわれることがあるので注意すること。
(1)インスリンカートリッジにインスリン製剤を補充してはならない。
(2)インスリンカートリッジの内壁に付着物がみられたり、液中に塊や薄片がみられることがある。また、使用中に液が変色することがある。これらのような場合は使用しないこと。
(3)インスリンカートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。
使用中は室温にキャップ等により遮光して保管し、4週間以内に使用すること。冷蔵庫保管(2~8℃)も可能であるが、凍結を避けること。残った場合は廃棄すること。
(更新確認日:2025年9月26日)
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