第60回 糖尿病と認知症

2022.05.15
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連載:SERIES 糖尿病と保険診療
第60回 糖尿病と認知症
Vol.39 No.3(2022年5・6月号)pp.332-340

2022年5・6月号 目次

伊勢原駅前クリニック/奥田外科・胃腸科クリニック
中島尚登 Nakajima, Hisato
野口美有紀 Noguchi, Miyuki

 2 型糖尿病における脳血管性認知症(vascular dementia:VD)とアルツハイマー型認知症(Alzheimer disease:AD)の合併リスクは,1995 年の久山町研究に始まり,いずれの報告も2 型糖尿病におけるVDの相対危険度は2.0〜3.4,AD は1.2〜2.3 と有意に高値であった1).また1998 年にCraft らは,AD では健常者と比べ末梢血中インスリン濃度は上昇しているが,髄液インスリン濃度は低下し,その結果,髄液/血中インスリン比が著明に低下していること,その低下の程度はAD の重症度と比例したことを報告した2, 3).そしてその後の研究により,インスリン抵抗性で増加する遊離脂肪酸はミトコンドリア機能を抑制するとともに,血液脳関門の透過性を亢進し,さらにインスリン分解酵素活性を抑制することでAD を発症させる可能性が示唆された.このような機序のために,AD の発症抑制には高齢者糖尿病の血糖コントロールが重要であり,本誌39 巻1 号特集「高齢者糖尿病診療Update ─『高齢者糖尿病治療ガイド2021』を読み解く─」では,その実践について解説した.このような背景をふまえ今回は,認知症患者の診療に関わる医科点数表の主な項目の告示・通知について概説する.

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