骨粗鬆症と生命予後
2022.01.15
連載:FORUM 合併症Ⅱ■COMPLICATION Ⅱ ─骨と糖尿病─ 第1回
骨粗鬆症と生命予後
Vol.39 No.9(2022年11・12月号)pp.065-067
骨粗鬆症と生命予後
Vol.39 No.9(2022年11・12月号)pp.065-067

山本昌弘 Yamamoto, Masahiro
島根大学医学部 内科学講座内科学第一
はじめに
骨粗鬆症は,世界保健機関(WHO)の定義では「低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし,骨の脆弱性が増大し,骨折の危険性が増大する疾患」とされている.立位姿勢からの転倒,もしくはそれ以下の軽微な外力によって発生した骨折を「脆弱性骨折」と呼び,大腿骨近位部・椎体・上腕骨近位部・前腕骨遠位部が典型的な骨粗鬆症骨折の好発部位である.2007年に1型糖尿病および2型糖尿病のいずれの病型も,非糖尿病者より大腿骨近位部骨折の相対リスクが有意に高いことがメタ解析で報告された 1, 2).骨粗鬆症は,統計学的に立証された糖尿病患者のリスクであり,糖尿病患者の生活の質や生命予後と関わりうる.本稿を含めて3回にわたり,糖尿病患者の骨代謝異常について概説する.
糖尿病・内分泌プラクティスWeb
糖尿病・内分泌医療の臨床現場をリードする電子ジャーナル
2型糖尿病の第1選択薬
肥満のある2型糖尿病の経口薬
高齢2型糖尿病の経口薬
心血管疾患のある2型糖尿病の経口薬
他
医薬品・医療機器・検査機器
-
経口薬
-
注射薬
-
医療機器・検査機器
最新特集記事
-
第14回「インスリンボールに注射する患者さん」
4コマ劇場「糖尿病看護のあるある体験談」 -
Vol.14 2型糖尿病の薬物療法 ~患者1人ひとりに最適な選択を~
よりよい糖尿病看護を目指して -
第5回 高度肥満症診療の課題と治療の選択肢 ~減量・代謝改善手術を含めて
【セミナーレポート】肥満症認知向上プログラム -
2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム ~病態に応じた薬剤選択で最善の糖尿病診療をめざす~
論考百選 -エキスパートたちの視点- -
第13回「言うは易く行うは難し」
4コマ劇場「糖尿病看護のあるある体験談」 -
Vol.13 オンライン診療って、どんな感じ? 血糖記録アプリを用いた実例
よりよい糖尿病看護を目指して -
第12回「低血糖はおやつのチャンス?」
4コマ劇場「糖尿病看護のあるある体験談」 -
第2回 新しいジャンルの糖尿病治療薬イメグリミン塩酸塩 (2)
新・糖尿病治療薬の特徴と服薬指導のポイント
よく読まれている記事
-
DPP-4阻害薬から発がん性の可能性があるNTTPを検出 「ジャヌビア」「グラクティブ」と配合薬「スージャヌ」 厚労省が追加試験の結果を公表
-
GIP/GLP-1受容体作動薬「チルゼパチド」と「セマグルチド」を比較 どちらが血糖管理と体重減少の効果が高い? 欧州糖尿病学会
-
GLP-1受容体作動薬による自由診療 美容・ダイエットが目的の適用外使用への監視を強化する方針 厚生省
-
「トルリシティ」と「マンジャロ」が限定出荷 GLP-1受容体作動薬の供給量がひっ迫 2型糖尿病の既存患者への供給を優先
-
2型糖尿病の診断時の年齢が若いほど死亡リスクは上昇 診断が10年早まるごとに寿命は3~4年短縮 欧米の151万人超のデータ解析
関連情報・資料
-
肥満症認知向上プログラム【セミナーレポート】
肥満症の基本から患者さんへのアプローチ、新ガイドラインを踏まえた診療、減量・代謝改善手術などの新たな治療選択肢など -
医療スタッフのギモンにこたえる グリコアルブミンQ&A
血糖コントロール指標である”グリコアルブミン”の基本から使い方まで、医療スタッフの皆さんの疑問にこたえるQ&Aコーナー。 -
新・糖尿病治療薬の特徴と服薬指導のポイント
加藤内科クリニック院長の加藤光敏先生が、ご自身の知識と経験を踏まえた服薬指導のポイントをわかりやすく解説。 -
関連資料・研究・調査・組織
調査や統計、学会・研究会・医界などの組織、財団・協会・支援基金、大規模研究や他のメディアなど、糖尿病や生活習慣病に関するリンク集。 -
糖尿病ネットワーク
糖尿病患者さんとそのご家族をはじめ、糖尿病医療に携わる医師、医療スタッフ、関連企業の方々などに向け、糖尿病に関する密度の濃い専門情報を発信。 -
国際糖尿病支援基金
国際糖尿病支援基金では、途上国の糖尿病患者さんがおかれた状況を紹介し、同じ糖尿病の仲間として何ができるかを考えます。豊富な海外の糖尿病事情をご覧ください。