「Dexcom G6 CGMシステム」の保険適用が拡大 インスリン注射を行うすべての糖尿病患者が対象に テルモ
CGMシステムを活用し、より効果的な糖尿病の日常管理を目指す
「Dexcom G6」は、腹部にセンサーを貼り付けて、グルコース濃度を連続的に測定する医療機器。米国のデクスコム社が開発・製造しており、テルモは2021年から日本での販売を行っている。
「Dexcom G6」により、測定値は5分おきに自動的にモニターまたは専用アプリをインストールしたスマートデバイスに送信され、グルコース濃度の変動をリアルタイムに確認できる。また、グルコース濃度が設定した目標範囲外になったことを通知する機能や、20分後に低血糖になる可能性を予測してアラートを出す機能も有している。
従来の血糖測定器と比較して、血糖変動パターンなどといった多くの情報を取得できることから、より効果的な糖尿病の日常管理につながることが期待されるとしている。「Dexcom G6」のユーザーは現在、グローバルで累計125万人以上に上る。
これまで「Dexcom G6」が適用となっていた2つの保険区分*では、対象が1型糖尿病の患者や血糖コントロールが不安定な2型糖尿病の患者などに限られていた。また、医療機関では、「Dexcom G6」システムを処方して保険算定を受けるには、ある一定の要件を満たしたうえで施設基準の届出が必要だった。
このほど新たに追加された「C150」の区分では、糖尿病の病型に関わらず、インスリン自己注射を1日に1回以上行っているすべての患者が保険診療下で「Dexcom G6」を利用できるようになった。また、これまで施設基準の要件を満たせず保険診療下で「Dexcom G6」を処方できなかった医療機関でも、届出が不要となり、誰でも保険請求できるようになった。
持続グルコースモニタシステム「Dexcom G6 CGMシステム」は、2022年度グッドデザイン賞も受賞している。「1型糖尿病患者が毎日おこなわなければならないグルコース測定を解放してくれる革新的なシステム。さらに予測アラート機能により事前に低血糖のリスクを通知してくれる。専用アプリは、内容が直感的にわかるような表現がなされ、初めての患者にも簡単に使うことができるよう工夫されている」と高く評価された。
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史をもつ、日本発の医療機器メーカー。世界の160以上の国と地域で事業を展開している。同社では「これからも、"医療を通じて社会に貢献する"といった企業理念のもと、医療の進化と患者さんのQOL向上に貢献してまいります」と述べている。
技術料 700点
材料費 6,390点 【適用患者】
・1型糖尿病
・血糖コントロールが不安定な2型糖尿病 【目的】
糖尿病患者の治療に際してインスリン抵抗性の評価、至適インスリン用量の決定等 【届出が必要な施設基準】
第23の2 皮下連続式グルコース測定 2. 特掲診療料・在宅医療 C152-2 持続血糖測定器加算 【加算内容】
1. 2個以下の場合 1,320点
2. 3個または4個の場合 2,640点
3. 5個以上の場合 3,300点 【適用患者】
・1型糖尿病
・急性発症及び劇症1型糖尿病
・2型糖尿病 ※ただし、内因性インスリン分泌の欠乏を認め、低血糖発作を繰り返す血糖コントロール不安定な患者
・膵全摘後に皮下インスリン注入療法を行っている者 【届出が必要な施設基準】
第16の11 持続血糖測定器加算(連動しない持続血糖測定器を用いる場合) 3. 特掲診療料・在宅医療 C150 血糖自己測定器加算 (12 /1付で追加) 【加算内容】
1. 月20回以上測定する場合 350点
2. 月30回以上測定する場合 465点
3. 月40回以上測定する場合 580点
4. 月60回以上測定する場合 830点
5. 月90回以上測定する場合 1,170点
6. 月120回以上測定する場合 1,490点
7. 間歇スキャン式持続血糖測定器によるもの 1,250点 【適用患者】
7については、インスリン製剤の自己注射を1日に1回以上行っている患者が間歇スキャン式持続血糖測定器を使用した場合 【届出が必要な施設基準】
なし
- グッドデザイン賞 糖尿病分野ではスマートインスリンペンと持続グルコースモニタシステムが受賞
- リアルタイムCGMシステム「Dexcom G6 CGMシステム」の使用目的又は効果が変更 はじめて血糖自己測定の併用が原則不要に
- 持続血糖測定器「Dexcom G6 CGMシステム」を発売 リアルタイム測定と低値リスク予測機能で血糖管理を支援 テルモ