糖尿病と循環器疾患の両診療科の連携を促進するためのツールをWebで公開 ノボ
日常診療での患者紹介時、院内での両診療科に関わる検査・診察時や、かかりつけ医への逆紹介・併診時に活用
日本では2020年3月に、日本循環器学会・日本糖尿病学会(監修)、日本循環器学会・日本糖尿病学会 合同委員会(編集)により「糖代謝異常者における循環器病の診断・予防・治療に関するコンセンサスステートメント」が発表され、両診療科連携による包括的な治療促進の重要性が高まっている。
そうしたなかで始動した「UNITEプロジェクト」は、ノボ ノルディスク本社のあるデンマーク、またその他複数の国々で、ノボ ノルディスクが現在実施中のグローバルプロジェクト。
日本での「UNITEプロジェクト」では、両診療科連携での現状、課題およびその解決策について討議され、患者紹介プロセス別にツールが作成された。アドバイザーとして、糖尿病領域および循環器領域で、先進的な取り組みを実施している2施設の糖尿病専門医および循環器専門医が協力したという。
同ツールは、かかりつけ医や大学・総合病院の糖尿病/循環器専門医だけでなく、医療スタッフもが、日常診療での患者紹介時、院内での両診療科に関わる検査・診察時や、かかりつけ医への逆紹介・併診時に活用してもらうことを想定し、7つのツールで構成されている。
「糖尿病患者さんの心血管疾患発症リスクは、糖尿病でない方と比べると高いといわれています。このような背景のもと、ノボ ノルディスクは、複数の国々で糖尿病内科と循環器内科間の連携を促進する『UNITEプロジェクト』を推進しています。日本でこのたび、国立国際医療研究センター病院と佐賀大学医学部附属病院の糖尿病専門医、循環器専門医のご指導のもと作成したツールを広くご利用いただき、糖尿病と循環器疾患に関わる両診療科の先生方の連携推進の一助となれば幸いです」と、同社では述べている。
目 的 | 1. 糖尿病内科と循環器内科間の連携を促進することにより治療目標の達成を促進し、糖尿病および糖尿病関連合併症の予防に寄与する 2. 糖尿病内科と循環器内科の連携による加療がのぞましいと考えられる患者像の具体化 3. 糖尿病内科と循環器内科とが連携して行う糖代謝異常者における循環器病の診療支援 |
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院および佐賀大学医学部附属病院の糖尿病専門医および循環器専門医 | |
成果物 | 3つの患者紹介別プロセスにより、両診療科連携促進ツールを作成
1. かかりつけ医から大学・総合病院への紹介時 ・ 紹介基準チェックリスト ・ 糖尿病連携手帳、お薬手帳の使用推奨 ・ 連携教育用ツール 2. 大学・総合病院における検査・診察時 ・ 院内連携ベストプラクティス集とあり方 ・ 診療科間 合同カンファレンスの実施要項リスト 3. 大学・総合病院からかかりつけ医への逆紹介時や併診時 ・ 逆紹介時における大学・総合病院とかかりつけ医との連携方法 ・ 併診時における大学・総合病院とかかりつけ医との連携方法 |