日本腎臓学会、全国の医師対象・腎疾患遠隔コンサルテーション「Kidney Bridge」を開始 Web上・無料で腎臓専門医から回答

腎臓専門医が都市部の基幹病院に集中する一方で、地方や医師不足地域では専門的な腎疾患診療や腎病理診断へのアクセスが限られているという課題がある。「Kidney Bridge」は、この地域偏在による診療格差の是正を目的として、Web上で腎臓専門医に無料・匿名で相談できる遠隔コンサルテーションの仕組みを構築して、その有用性を検証するためのもの。
対象は、腎疾患診療に関する疑問を持つ全国の医師で、Web上で質問を投稿すると、最短2日から1週間以内で、複数の腎臓専門医(病理関連は病理専門医)から匿名で回答が得られる。費用は無料で、登録に必要なのは質問者のメールアドレスのみ。氏名や施設名の登録は不要であり、患者の個人情報も投稿しない仕組みとなっている。
腎臓診療を専門としない医師からの想定質問として、以下のような内容が挙げられている。
- CKD患者についての、処方内容の確認
処方薬剤の数が多い。腎臓の観点からの薬剤の優先順位を教えてほしい」「この症例の今後のことを考えて、追加が検討される薬剤はないか見てほしい」 - 腎障害患者の薬剤使用についての相談
「痛みのコントロールに難渋しているが、どのような選択肢があるか教えてほしい」「腎排泄の薬剤の投与量、何で調べて決めているのか教えてほしい」「~~の状況にあって造影剤を使いたい、注意事項を教えてほしい」 - 電解質異常、このままでいいか
「カリウムの管理に難渋しているが、薬剤調整を一緒に考えてほしい」 - このデータはどのように見るべきか
「尿中に円柱が検出されたが、これは対処が必要か教えてほしい」
また、非専門医からの質問だけでなく、難治性ネフローゼ症候群の治療方針や、腎生検所見と臨床像の乖離についての評価といった、腎臓診療を専門とする医師からの高度な症例相談も受け付けている。
2026年9月3日時点の利用者アンケートでは、満足度や回答のわかりやすさ、診療への役立ちなどの全項目で、5段階評価の上位2段階が100%を占め、「AIの回答ではないため安心して参考にできる」「すぐに紹介するほどではないが方針を確認したい場合に助かる」「迅速な回答により、早速今日の治療方針決定に役立った」などといった声が寄せられているという。
利用方法等詳細は、以下日本腎臓病学会のHPを参照のこと。






