【新型コロナ】COVID-19ワクチンを臨床医向けに解説 「筋肉注射の方法とコツ」も 日本プライマリ・ケア連合学会が動画を公開
動画は、「新型コロナウイルスワクチンについて いまわかっていること、まだわからないこと」と「新型コロナワクチン 筋肉注射の方法とコツ」。
筋肉注射に慣れていない医師や看護師向けに動画を公開
国内でも接種がはじまったファイザーの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンについて、日本プライマリ・ケア連合学会は、臨床に携わる医療者向けに、2つの動画コンテンツの公開を開始した。
動画「新型コロナウイルスワクチンについて いまわかっていること、まだわからないこと」に添付された資料では、名古屋検疫所中部空港検疫所支所検疫衛生課空港検疫医療管理官の守屋章成医師が解説している。
COVID-19ワクチンについて、接種を提供する側としては、▼高い効果があることを理解する、▼副反応はワクチンとしての通常範囲であることを理解する、▼アナフィラキシーには万全に備える、▼筋注の手技を再確認する、▼未知の要素があることを理解する、▼確率で考えることを理解する、▼接種に疑問や不安を抱く人と適切にコミュニケーションをとることをポイントとして挙げている。
接種を受ける側としては、「高い効果を期待して、安心して受けてよい」としながらも、「1万分の1未満の確率で未知の有害事象が生ずる可能性には心構えを」と注意を促している。
動画「新型コロナワクチン 筋肉注射の方法とコツ」では、COVID-19ワクチンの投与法について説明している。日本のワクチンは皮下注射が多く、筋肉注射に慣れていない医師や看護師が多いとの指摘があり、現場の医師などに慣れてもらうために動画を公開した。
▼短い針では届かないので、針長は基本的に25mm(痩せて三角筋が薄い場合は16~19mmも可だが、付替えに注意が必要)、▼針サイズは23~25G、▼皮膚に対して垂直に、▼原則として根元までだが、痩せた人では加減する、▼針先は筋肉まで、▼皮下注になるおそれがあるので、つまみ上げない、▼逆流確認は不要(三角筋中心部に太い血管はない)、▼接種後は揉まない、▼グローブなしでも可(使う場合は毎回交換)といったポイントを紹介している。
なお、厚生労働省の研究班も、COVID-19ワクチンの投与法の説明動画を準備しており、3月中の公開を目指している。