グリコヘモグロビン分析装置を発売 HbA1cを高精度測定し変異ヘモグロビンの分離機能も搭載
2017.09.01
アークレイは、医療機関向けグリコヘモグロビン分析装置「アダムスA1c HA-8190V」を発売した。HPLC法を用いたHbA1cの高精度測定と変異ヘモグロビンの分離機能を1台に搭載し、多様な検体をより正確・簡便に測定することを可能にした。HbA1cは1検体24秒の高速測定を実現し、糖尿病検査におけるHbA1c測定の増加に対応する。
「アダムス A1c HA-8190V」は「アダムスA1c HA-8180V」の後継機種で、HbA1c測定と変異ヘモグロビンの分離(検出)の2つのモードを1台に標準装備している。
HbA1cの測定時間は48秒から24秒の2分の1に、変異ヘモグロビンは90秒から58秒に短縮し、糖尿病検査におけるHbA1cの増加に対応する。また、採血管の自動整列機能やタッチパネルの採用でユーザビリティの向上を図った。
HbA1c値は、糖尿病診断や治療において重要な指標と位置づけられている。また、近年の国際化の進展を受けて、日本でもHbA1cの測定値に影響を与える変異ヘモグロビンを有する患者が医療機関を受診するケースが増えている。これに伴い、より正確な診断を行うため院内で変異ヘモグロビンを検出するニーズも高まっているという。
HPLC法により、HbA1c測定から変異ヘモグロビンの検出まで高い精度で実施できる。2モードを搭載し、「Fast mode」ではHbA1cを24秒/検体で測定。「Variant mode」では変異ヘモグロビン(HbS、HbC、HbE、HbD)を58秒/検体で分離(検出)する。またシステム連携により、検体ごとに測定モードを自動で切り替えられ、診療前検査や臨床へのデータフィードバックを迅速に行える。
測定結果には各ピークの情報やクロマトグラムなど、分画されたヘモグロビンの解析結果が出力される。また、HbA1c値の算出に影響を及ぼすHbF値が高値となった場合、自動で補正する。
希望納入価格は820万円(税別)。
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]