販売名 | 製品画像 | 薬価 |
---|---|---|
エクメット配合錠LD |
![]() |
47.20 |
エクメット配合錠HD |
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46.50 |
選択的DPP-4阻害薬/ビグアナイド系薬配合剤
[2型糖尿病治療薬]
ビルダグリプチン
メトホルミン塩酸塩
ノバルティスファーマ株式会社
住友ファーマ株式会社
2型糖尿病
ただし、ビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩の併用による治療が適切と判断される場合に限る。
通常、成人には1回1錠(ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩として50mg/250mg又は50mg/500mg)を1日2回朝、夕に経口投与する。
【警告】
1.重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり、死亡に至った例も報告されている。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しないこと。[2.2 参照],[2.4 参照],[2.5 参照],[8.2 参照],[9.2 参照],[9.3 参照],[11.1.1 参照]
2.腎機能障害又は肝機能障害のある患者、高齢者に投与する場合には、定期的に腎機能や肝機能を確認するなど慎重に投与すること。特に75歳以上の高齢者では、本剤投与の適否を慎重に判断すること。[8.2 参照],[9.2 参照],[9.3 参照],[9.8 参照],[11.1.1 参照]
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分又はビグアナイド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
2.次に示す患者[乳酸アシドーシスを起こしやすい。][1.1 参照],[8.2.1 参照],[8.2.2 参照],[8.2.3 参照],[11.1.1 参照]
乳酸アシドーシスの既往のある患者
重度の腎機能障害(eGFR30mL/min/1.73m2未満)のある患者又は透析患者(腹膜透析を含む)[9.2.1 参照]
心血管系、肺機能に高度の障害(ショック、心不全、心筋梗塞、肺塞栓等)のある患者及びその他の低酸素血症を伴いやすい状態にある患者[嫌気的解糖の亢進により乳酸産生が増加する。]
脱水症の患者又は脱水状態が懸念される患者(下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者、経口摂取が困難な患者等)
過度のアルコール摂取者[肝臓における乳酸の代謝能が低下する。また、脱水状態を来すことがある。][10.1 参照]
3.糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須である。]
4.重度の肝機能障害のある患者[肝臓における乳酸の代謝能が低下し、乳酸アシドーシスを起こしやすい。また、肝機能障害が悪化するおそれがある。][1.1 参照],[8.2.1 参照],[9.3.1 参照]
5.重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。また、乳酸アシドーシスを起こしやすい。][1.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
6.栄養不良状態、飢餓状態、衰弱状態、脳下垂体機能不全又は副腎機能不全の患者[低血糖を起こすおそれがある。]
7.妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
室温保存
3年
劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1) 注意―医師等の処方箋により使用すること
2015年11月
2型糖尿病
ただし、ビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩の併用による治療が適切と判断される場合に限る。
通常、成人には1回1錠(ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩として50mg/250mg又は50mg/500mg)を1日2回朝、夕に経口投与する。
[8.1 参照],[11.1.4 参照]
腸閉塞を起こすおそれがある。[11.1.7 参照]
乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。[8.2 参照],[8.2.3 参照],[11.1.1 参照]
腎臓における排泄が減少しメトホルミンの血中濃度が上昇するため、乳酸アシドーシス等の発現リスクが高くなる可能性がある。また、ビルダグリプチンの血中濃度が上昇する。[1.1 参照],[1.2 参照],[9.8 参照],[11.1.1 参照],[16.6.1 参照]
投与しないこと。[2.2 参照]
本剤を使用せず、各単剤の併用を検討すること。[5.5 参照]
[8.2.1 参照]
肝臓における乳酸の代謝能が低下し、乳酸アシドーシスの発現リスクが高くなる可能性がある。[1.1 参照],[1.2 参照],[9.8 参照],[11.1.1 参照]
投与しないこと。[2.4 参照]
[8.2.1 参照]
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、ウサギ)でビルダグリプチン及びメトホルミンの胎児への移行が認められている。また、動物実験(ラット)でメトホルミンの催奇形作用が報告されている2) 。また、妊婦は乳酸アシドーシスを起こしやすい。[2.7 参照],[11.1.1 参照]
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、ビルダグリプチン及びメトホルミンが乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
乳酸アシドーシスを起こしやすいので、以下の点に注意すること。高齢者では、腎機能、肝機能等が低下していることが多く、また脱水症状を起こしやすい。[1.2 参照],[8.2.1 参照],[9.2 参照],[9.3 参照],[11.1.1 参照]
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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乳酸アシドーシスを起こすことがある。本剤投与中は過度のアルコール摂取(飲酒)を避けること。 |
肝臓における乳酸の代謝能が低下する。また、脱水状態を来すことがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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併用により乳酸アシドーシスを起こすことがある。 |
腎機能が低下し、メトホルミンの排泄が低下することが考えられている。 |
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併用により乳酸アシドーシスを起こすことがある。併用する場合は本剤の投与を一時的に減量・中止するなど適切な処置を行うこと。 |
腎機能が低下し、メトホルミンの排泄が低下することが考えられている。 |
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脱水により乳酸アシドーシスを起こすことがある。脱水症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
利尿作用を有する薬剤により、体液量が減少し脱水状態になることがある。 |
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低血糖症状が起こるおそれがある。血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するため、これらの薬剤の減量を検討すること。 |
血糖降下作用の増強による。 |
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低血糖症状が起こるおそれがある。血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するため、これらの薬剤の減量を検討すること。 |
機序は不明である。 |
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消化器症状の発現に注意すること。 |
特に併用初期に多く発現する傾向が認められている。 |
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血糖値が上昇してコントロール不良になるおそれがある。血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。 |
血糖降下作用の減弱による。 |
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血糖値が上昇してコントロール不良になるおそれがある。血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。 |
機序は不明である。 |
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血糖値が上昇してコントロール不良になるおそれがある。血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。 |
イソニアジドによる炭水化物代謝阻害が考えられている。 |
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メトホルミンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。観察を十分に行い、必要に応じて本剤を減量するなど慎重に投与すること。 |
OCT2、MATE1、又はMATE2-Kを介したメトホルミンの腎排泄が阻害されると考えられている。 |
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ビルダグリプチンとアンジオテンシン変換酵素阻害剤を併用している患者では、併用していない患者に比べて血管浮腫の発現頻度が高かったとの報告がある。 |
機序は不明である。 |
乳酸アシドーシス(血中乳酸値の上昇、乳酸/ピルビン酸比の上昇、血液pHの低下等を示す)は予後不良のことが多い。一般的に発現する臨床症状は様々であるが、胃腸症状、けん怠感、筋肉痛、過呼吸等の症状がみられることが多く、これらの症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、必要な検査を行うこと。なお、乳酸アシドーシスの疑いが大きい場合には、乳酸の測定結果等を待つことなく適切な処置を行うこと。[1.1 参照],[1.2 参照],[2.2 参照],[2.5 参照],[5.5 参照],[8.2 参照],[8.2.3 参照],[9.1.3 参照],[9.2 参照],[9.3 参照],[9.5 参照],[9.8 参照],[10.1 参照],[10.2 参照],[13.1 参照]
ALT又はAST、ALP、γ-GTP、ビリルビンの上昇等を伴う肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。黄疸や肝機能障害を示唆するその他の症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止すること。ビルダグリプチンにおいて、投与中止後に肝酵素の上昇が回復したものの、再投与により再発した症例が報告されていることから、黄疸や肝機能障害を示唆するその他の症状が回復した場合でも本剤を含むビルダグリプチンを含有する製剤を再投与しないこと。[8.3 参照]
ビルダグリプチンとアンジオテンシン変換酵素阻害剤を併用している患者では、併用していない患者に比べて血管浮腫の発現頻度が高かったとの報告がある。[10.2 参照]
低血糖があらわれることがある。スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されている。低血糖症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。[8.1 参照],[8.6 参照],[9.1.1 参照],[10.2 参照]
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。
持続的な激しい腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.4 参照]
高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[9.1.2 参照]
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
水疱、びらん等があらわれた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
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血液及びリンパ系障害 |
― |
白血球数増加、貧血 |
白血球数減少、血小板数減少、好酸球数増加 |
神経系障害 |
めまい・ふらつき |
振戦 |
味覚異常、頭重、頭痛、眠気 |
心臓障害 |
― |
― |
動悸 |
血管障害 |
― |
高血圧 |
― |
胃腸障害注1) |
便秘、アミラーゼ増加、下痢、悪心 |
胃炎、腹部不快感、腹部膨満、鼓腸、放屁増加、胃食道逆流性疾患、リパーゼ増加 |
腹痛、食欲減退、消化不良、嘔吐、胃腸障害 |
**肝胆道系障害 |
― |
ALT増加、AST増加、ALP増加 |
γ-GTP増加、胆嚢炎 |
腎及び尿路障害 |
― |
― |
クレアチニン増加、BUN増加 |
代謝及び栄養障害 |
― |
乳酸増加、尿酸増加 |
ケトーシス、カリウム増加、ビタミンB12減少注2) |
筋骨格系障害 |
― |
関節痛 |
筋肉痛注1) |
*皮膚障害 |
― |
多汗症 |
湿疹、発疹、そう痒症、蕁麻疹、皮膚剥脱、水疱、皮膚血管炎 |
その他 |
空腹 |
無力症、CRP増加、CK-MB増加、CK増加、体重増加、悪寒 |
けん怠感注1) 、浮腫 |
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
使用期限内であっても、湿気を避けるため開封後はなるべく速やかに使用すること。
(更新確認日:2025年8月29日)
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