糖尿病新薬の特徴と違いがやさしく分かるプロフェッショナルの処方術!『SGLT2阻害剤の臨床』

2016.12.22

SGLT2阻害剤の臨床 -主な内容-

糖尿病新薬の特徴と違いがやさしく分かるプロフェッショナルの処方術!

書籍情報
監修
鈴木 吉彦 日本医科大学客員教授/ HDCアトラスクリニック院長
佐野 元昭 慶應義塾大学医学部循環器内科准教授
著者
入江潤一郎 慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科専任講師
佐野 元昭 慶應義塾大学医学部循環器内科准教授
鈴木 吉彦 日本医科大学客員教授/ HDCアトラスクリニック院長

本書の特長

  • 尿糖は高血糖を解除するための代償的な生理的反応で、SGLT2阻害剤は、その生理的反応を支援する薬剤です。SGLT2阻害剤により、体内が負のエネルギー状態におかれることで、様々な「代償」機能が作動することも分かりました。握力の改善、心不全の改善も、関与していそうです。また「代償」は循環器の臨床医療では頻繁に用いられますが、糖尿病分野では、そうしたコンセプトは、従来は稀でした。SGLT2阻害剤の登場により血糖や体重を下げることを機に体内で代謝動態における「代償」作用が作動し、それを臨床家が見極めることが大切であることが分かりました。
  • 薬剤自体が持つ作用と、「代償」作用を併せて考える場合の処方術は、斬新で独自の、かつ個別のアイディアが必要です。特に、日本ではSGLT2阻害剤は6製剤発売されています。製剤ごとに個別の戦略を立てることが必要です。本書では投球法になぞらえましたが、様々な処方の知恵を活用し各薬剤の特徴を最大限有効にすることが可能です。その意味において、日本は、とても恵まれた臨床的環境にあります。
  • Global evidenceが多いフォシーガ、Japan evidenceが多いスーグラ。American & Global evidenceが多く、SGLT2阻害選択性があえて低いカナグル。代謝系に工夫を凝らすことで安全性を高めたルセフィ。半減期が長く翌朝まで効果が持続するジャディアンス、半減期が短く日中に強く効果を示しやすいトホグリフロジン(商品名:デベルザ、アプルウェイ)。どれも処方を分けることが重要で、使い分ける技がプロとして必要とされます。本書は、新薬の特徴をよく知り、こうした製剤間の違いを理解して効果的に処方できるように、分かりやすく解説しています。

  • 目次
    • 第1章 総論:SGLT2阻害剤について
    • 第2章 フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン 商品名:フォシーガ錠)
    • 第3章 カナグル(一般名:カナグリフロジン 商品名:カナグル錠)
    • 第4章 ルセフィ(一般名:ルセオグリフロジン 商品名:ルセフィ錠)
    • 第5章 トホグリフロジン(一般名:トホグリフロジン 商品名:デベルザ錠、アプルウェイ錠)
    • 第6章 スーグラ(一般名:イプラグリフロジン 商品名:スーグラ錠)
    • 第7章 ジャディアンス(一般名:エンパグリフロジン 商品名:ジャディアンス錠)

    ●B5判/112頁/オールカラー/図135点 定価3,240円(本体3,000円+税) 発行日:2016年12月20日(第1版) (株)医学と看護社(03-6635-6029)
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