グルコースモニタリングシステム「FreeStyleリブレPro」発売 14日のグルコース値を記録、穿刺によるキャリブレーションが不要 アボット ジャパン
2016.11.28
アボット ジャパンは、「FreeStyleリブレProシステム」(販売名:FreeStyle リブレ Pro)を12月1日に発売すると発表した。「FreeStyleリブレPro」は、医師が糖尿病患者に装着することで、患者のグルコース値を持続的に測定できるフラッシュグルコースモニタリングシステムで、測定値は15分おきにセンサーに記録され、最長14日分のグルコースプロファイルを保存する。2016年12月1日に保険適用となる。
15分ごと最大14日分のグルコース値を自動で記録
上腕に装着するのみでキャリブレーションも不要
「FreeStyleリブレPro」は、医療従事者がより適切に糖尿病患者のグルコース値管理を行えるよう設計されている。医療従事者が小さな丸いセンサーを糖尿病患者の上腕部裏側に装着することで、センサー中心部の極細の針が、組織間質液中のグルコース値を持続的に測定する。センサーは15分ごとに自動でグルコース値を記録し、最大14日分、1,340回の測定データを保存する。
保存された14日分のデータは、患者が医療機関に再来院した際、医療従事者の持つ「FreeStyleリブレPro」のリーダーを用いてセンサーをスキャンすることで、5秒ほどでダウンロードすることができる。これにより医師は、患者の14日間のグルコースプロファイルを把握できる。
「FreeStyleリブレPro」は、従来の持続血糖測定器(CGM)と異なり、センサーの正確性を維持するために行う指先穿刺によるキャリブレーションが不要だ。センサーは工場出荷前にキャリブレーションが済んでおり、その後の患者自身が指先穿刺を伴う日々のキャリブレーションをする必要はない。
患者はセンサーを上腕の後部に装着するのみで、操作などの必要もない。医療従事者は患者にキャリブレーションの方法を指導する必要がなく、毎回の洗浄・消毒を必要とする送信機や部品も使用していないため、業務量や時間を大幅に削減することができる。
「FreeStyleリブレPro」で測定されたデータを専用ソフトウェアで読み込むと、グルコース値だけでなく、その変動データを実用的なトレンドやパターンにして表示するAmbulatory Glucose Profile (AGP)と呼ばれるレポートを簡単に作成できる。これにより、医療従事者は患者の日常におけるグルコースプロファイルを視覚的かつ容易に把握でき、より適切な治療管理や患者指導が行えるようになる。
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]