週1回投与のGLP-1受容体作動薬「トルリシティ」 オートインジェクター型注入器で提供
2015.09.17
日本イーライリリーと大日本住友製薬は9月16日、「2型糖尿病」を適応症として製造販売承認を取得した週1回投与のGLP-1受容体作動薬「トルリシティ皮下注0.75mgアテオス」(一般名:デュラグルチド(遺伝子組換え))を発売した。
トルリシティは、週1回投与のグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬であり、食事摂取などにより体内の血糖値が高くなった場合に血糖値依存的に、インスリン分泌を促進する。
トルリシティは、1回使い切りのオートインジェクター型注入器によって提供される。注射針はあらかじめ注入器に取り付けられており、注入ボタンを押すことで自動的に注射針が皮下にささり、あらかじめ1回量が充填されている薬液が注入される。注射が完了したら注射針が注入器の中に自動的に戻る。
トルリシティの有効性および安全性は、国内で実施した3つの試験において検討された。単独療法試験では、HbA1cの低下を指標として、トルリシティ0.75mgはプラセボに対する優越性およびリラグルチドに対する非劣性を示した。
また、スルホニル尿素薬および/またはビグアナイド薬との併用療法試験ではHbA1cの低下を指標として、インスリングラルギンに対する非劣性並びに副次項目として優越性を示した。さらに非盲検併用療法長期投与試験では、52週までの本剤の安全性が確認された。
これまでに世界45の国と地域で製造販売承認を取得し、そのうち米国や欧州、日本を含む10ヵ国以上で販売を開始している。
トルリシティの製造販売承認は日本イーライリリーが有し、販売・流通は大日本住友製薬が行う。医療従事者への情報提供活動は両社で行っていく。
トルリシティ(日本イーライリリー)
販売名 | トルリシティ皮下注0.75mgアテオス |
一般名 | デュラグルチド(遺伝子組換え)(JAN) |
効能・効果 | 2型糖尿病 |
用法・用量 | 通常、成人には、デュラグルチド(遺伝子組換え)として、0.75mgを週に1回、皮下注射する。 |
薬価 | 「トルリシティ皮下注0.75mgアテオス」1キット3,586円 |
発売日 | 2015年9月16日 |
製造販売元:日本イーライリリー(株) 販売元:大日本住友製薬(株) |
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]