販売名 | 製品画像 | 薬価 |
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ゾルトファイ配合注 フレックスタッチ |
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4207 |
持効型溶解インスリンアナログ/ヒトGLP-1アナログ 配合注射液
インスリン デグルデク(遺伝子組換え)/リラグルチド(遺伝子組換え)
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
インスリン療法が適応となる2型糖尿病
通常、成人では、初期は 1日1回10ドーズ(インスリン デグルデク/リラグルチドとして 10単位/0.36mg)を皮下注射する。投与量は患者の状態に応じて適宜増減するが、1日50ドーズ(インスリン デグルデク/リラグルチドとして 50単位/1.8mg)を超えないこと。 注射時刻は原則として毎日一定とする。なお、本剤の用量単位である1ドーズには、インスリン デグルデク1単位及びリラグルチド0.036mgが含まれる。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.低血糖症状を呈している患者[11.1.1参照]
3.糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡、1型糖尿病患者[インスリンのみを含有する製剤による速やかな治療が必須 となるので、本剤を投与すべきでない]
4.重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリンのみを含有する製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない]
貯法 (凍結を避け、2~8℃に保存)
24ヵ月
劇薬
処方箋医薬品注)
注) 注意―医師等の処方箋により使用すること
2019年9月
インスリン療法が適応となる2型糖尿病
本剤は食事療法・運動療法に加え、糖尿病用薬による治療で効果不十分な場合に使用を検討すること。[17.1 参照]
通常、成人では、初期は1日1回10ドーズ(インスリン デグルデク/リラグルチドとして10単位/0.36 mg)を皮下注射する。投与量は患者の状態に応じて適宜増減するが、1日50ドーズ(インスリン デグルデク/リラグルチドとして50単位/1.8 mg)を超えないこと。注射時刻は原則として毎日一定とする。なお、本剤の用量単位である1ドーズには、インスリン デグルデク1単位及びリラグルチド0.036 mgが含まれる。
妊娠又は妊娠している可能性のある女性には本剤を投与せず、インスリン製剤を使用すること。
リラグルチドの生殖発生毒性試験で、ラットにおいてリラグルチドの最大推奨臨床用量である1.8 mgの約18.3倍の曝露量に相当する1.0mg/kg/日で早期胚死亡の増加、ウサギにおいてリラグルチドの最大推奨臨床用量である1.8 mgの約0.76倍の曝露量に相当する0.05mg/kg/日で母動物の摂餌量減少に起因するものと推測される胎児の軽度の骨格異常が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ラットでは乳汁中への移行がインスリン デグルデク及びリラグルチドにて報告されている。ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない。
18歳未満の患者を対象とした臨床試験は本剤では実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、胃腸障害及び低血糖が発現しやすい。[7.2 参照],[11.1.1 参照]
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
血糖降下作用が増強される。 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
インスリン分泌促進、糖新生抑制作用による血糖降下作用を有する。 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある。 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有する。また、末梢で弱いインスリン様作用を有する。 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある。 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制する。また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある。 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
機序不明 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
機序不明 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する。 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられている。腎機能低下、空腹状態の遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる。 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1 参照] 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。 |
インスリン分泌作用を認めたとの報告がある。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
カリウム喪失が関与すると考えられている。カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加する。糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
インスリン抵抗性を増強するおそれがある。 |
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血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
インスリン分泌抑制作用を有する。 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状[11.1.1 参照] 、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
機序不明 |
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血糖降下作用の増強による低血糖症状[11.1.1 参照] 、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。 |
インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある。 |
脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等があらわれることがある。無処置の状態で続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。
また、長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β-遮断剤投与あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。
症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取する等、適切な処置を行うこと。α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時にはブドウ糖を投与すること。経口摂取が不可能な場合はブドウ糖を静脈内に、グルカゴンを筋肉内に投与する等適切な処置を行うこと。
本剤の作用は持続的であるため、回復が遅延するおそれがある。低血糖は臨床的に回復した場合にも再発することがあるので継続的に観察すること。[2.2 参照],[8.3 参照],[8.4 参照],[9.1.4 参照],[9.2.1 参照],[9.3.1 参照],[9.8 参照],[10.2 参照],[17.1 参照]
呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身の発疹、血管神経性浮腫等が認められた場合には投与を中止すること。
嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。また、急性膵炎と診断された場合は、本剤の投与を中止し、再投与は行わないこと。なおリラグルチドでは、海外にて、非常にまれであるが壊死性膵炎の報告がある。[8.5 参照][8.6 参照][9.1.2 参照]
高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止すること。[9.1.1 参照]
[8.9 参照]
5%以上 |
0.8~5%未満 |
頻度不明 |
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血液及びリンパ系障害 |
貧血 |
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免疫系障害 |
過敏症 |
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内分泌障害 |
甲状腺腫瘤 |
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*代謝及び栄養障害 |
食欲減退 |
脱水、高脂血症、抗インスリン抗体産生に伴う血糖コントロール不良 |
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神経系障害 |
頭痛、浮動性めまい、感覚鈍麻、味覚異常 |
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眼障害 |
糖尿病性網膜症 |
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心臓障害 |
心拍数増加注) 、心室性期外収縮 |
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血管障害 |
高血圧 |
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呼吸器、胸郭及び縦隔障害 |
咳嗽 |
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**胃腸障害 |
便秘 |
悪心、下痢、腹部不快感、嘔吐、腹部膨満、胃食道逆流性疾患、胃炎、消化不良 |
腹痛、鼓腸、おくび、胃排出遅延 |
肝胆道系障害 |
肝機能異常(AST、ALT の上昇 等)、胆石症 |
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皮膚及び皮下組織障害 |
じん麻疹、そう痒症、発疹、リポジストロフィー(皮下脂肪の萎縮・肥厚 等)、皮膚アミロイドーシス |
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全身障害及び投与部位の状態 |
注射部位反応 |
倦怠感、胸痛、浮腫、疲労 |
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臨床検査 |
体重増加、膵酵素(リパーゼ、アミラーゼ) 増加、遊離脂肪酸減少、血中プロインスリン減少、インスリンCペプチド減少 |
体重減少、血中ケトン体増加 |
(1) 本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。
本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。
(2) 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
(3) 1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
皮下注射は、腹部、大腿、上腕に行う。同じ部位に注射を行う場合は、その中で注射箇所を毎回変えること。前回の注射箇所より2~3cm離して注射すること。[8.14 参照]
静脈内及び筋肉内に投与しないこと。皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖があらわれることがあるので注意すること。
(1) 本剤と他の薬剤を混合しないこと。本剤は他の薬剤との混合により、成分が分解するおそれがある。
(2) 注射後注射針を廃棄すること。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。
(3) カートリッジに薬液を補充してはならない。
(4) カートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。
(5) 液に濁りが生じたり、変色している場合は、使用しないこと。
使用中は室温(30℃以下)にキャップ等により遮光して保管し、3週間以内に使用すること。ただし、25℃以下の保管であれば、4週間以内に使用すること。冷蔵庫保管(2~8℃)も可能であるが、凍結を避け、4週間以内に使用すること。
残った場合は廃棄すること。
(更新確認日:2025年8月13日)
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