【令和8年度診療報酬改定】生活習慣病管理料で糖尿病患者に対する眼科・歯科連携強化に関する加算新設など

生活習慣病管理料Ⅰ・Ⅱにおいて、糖尿病を主病とする患者に対しては、糖尿病の重症化予防を推進する観点から、眼科・歯科を標榜する他の医療機関との連携を行う場合の評価として、「眼科医療機関連携強化加算」「歯科医療機関連携強化加算」が新設される。
眼科医療機関連携強化加算 60点
[算定要件]
糖尿病を主病とする患者に対して、診療に基づき、糖尿病合併症の予防、診断又は治療を目的とする眼科診療の必要を認め、患者の同意を得て、患者が眼科を標榜する他の保険医療機関への受診を行うに当たり必要な連携を行った場合は、眼科医療機関連携強化加算として、患者1人につき年1回に限り所定点数に60点を加算する。
歯科医療機関連携強化加算 60点
[算定要件]
糖尿病を主病とする患者に対して、診療に基づき、歯周病の予防、診断又は治療を目的とする歯科診療の必要を認め、患者の同意を得て、患者が歯科を標榜する他の保険医療機関への受診を行うに当たり必要な連携を行った場合は、歯科医療機関連携強化加算として、患者1人につき年1回に限り所定点数に60点を加算する。
同じく生活習慣病管理料Ⅰ・Ⅱにおいて、糖尿病を主病とする患者に対して、併存する糖尿病以外の疾患に関する在宅自己注射指導管理を適切に推進する観点から、糖尿病に対する適応のある薬剤以外の薬剤にかかる在宅自己注射指導管理料の算定が可能となる。
なお、生活習慣病管理料Ⅰについては、原則として、必要な血液検査等を少なくとも6月に1回以上は行うことを要件とすることとなった。また、 生活習慣病管理料Ⅰ・Ⅱの療養計画書について、患者および医療機関の負担を軽減する観点から、患者の署名を受けることが不要となった。
また、生活習慣病管理料Ⅰ・Ⅱにおける外来データ提出加算から名称変更する形で、「充実管理加算」が新設される。なお、経過措置として、2026年3月31日時点で現行の外来データ提出加算に係る届出を行っている医療機関については、2027年3月31日までの間に限り、充実管理加算1の施設基準に該当するものとみなされる。
イ 充実管理加算(脂質異常症を主病とする場合)
(1) 充実管理加算1 30点
(2) 充実管理加算2 20点
(3) 充実管理加算3 10点
ロ 充実管理加算(高血圧症を主病とする場合)
(1) 充実管理加算1 30点
(2) 充実管理加算2 20点
(3) 充実管理加算3 10点
ハ 充実管理加算(糖尿病を主病とする場合)
(1) 充実管理加算1 30点
(2) 充実管理加算2 20点
(3) 充実管理加算3 10点
[算定要件]
注1~3 (略)
4 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関においては、当該基準に係る区分及び患者の主病に応じて、以下に掲げる点数を所定点数に加算する。
[施設基準]※(糖尿病を主病とする場合)のみ抜粋
イ 充実管理加算1(糖尿病を主病とする場合)の施設基準
① 糖尿病の管理につき、十分な実績を有していること。
② 外来患者に係る診療内容 に関するデータを継続的かつ適切に提出するために必要な体制が整備されていること。
ロ 充実管理加算2(糖尿病を主病とする場合)の施設基準
① 糖尿病の管理につき、相当の実績を有していること。
② イの②を満たすものであること。
ハ 充実管理加算3(糖尿病を主病とする場合)の施設基準
イの②を満たすものであること。
[経過措置]
令和8年3月31日において現に生活習慣病管理料(Ⅰ)又は生活習慣病管理料(Ⅱ)の注4に係る届出を行っている保険医療機関については、令和9年3月31日までの間に限り、第三の四の九の(2)のイの①、(3)のイの①又は(4)のイの①に該当するものとみなす。
地域包括診療加算等についても、対象患者や要件が見直される。地域包括診療加算、認知症地域包括診療加算、地域包括診療料、認知症地域包括診療料の対象患者に、「脂質異常症、高血圧症、糖尿病、 慢性心不全又は慢性腎臓病のいずれかの疾患を有しており、かつ、介護給付又は予防給付を受けている要介護被保険者等である患者」が追加される。
また、簡素化の観点から、認知症地域包括診療加算、認知症地域包括診療料については、地域包括診療加算および地域包括診療料に統合された。点数はそれぞれ1点ずつ上がり、「地域包括診療加算1:認知症を有する患者等の場合 38点、その他の慢性疾患等を有する患者の場合 28点、地域包括診療加算2:認知症を有する患者等の場合 31点、その他の慢性疾患等を有する患者の場合 21点」「地域包括診療料1:認知症を有する患者等の場合 1,682点、その他の慢性疾患等を有する患者の場合 1,661点、地域包括診療料2:認知症を有する患者等の場合 1,614点、その他の慢性疾患等を有する患者の場合 1,601点」となる。
さらに、地域包括診療加算、地域包括診療料について、保険医療機関が診療報酬の請求状況、治療管理の状況等の診療の内容に関するデータを継続して厚生労働省に提出している場合の評価として「外来データ提出加算」が新設される。
【地域包括診療加算】
[算定要件]
注1~3 (略)
4 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該保険医療機関における診療報酬の請求状況及び診療の内容に関するデータを継続して厚生労働省に提出している場合は、外来データ提出加算として、月1回に限り10点を所定点数に加算する。
[施設基準]
四の八 地域包括診療料の施設基準
(3) 地域包括診療料の注4に規定する施設基準
外来患者に係る診療内容に関するデータを継続的かつ適切に提出するために必要な体制が整備されていること。
※ 地域包括診療加算についても同様。
その他、各改定項目については厚生労働省が公開している中医協資料を参照のこと。



