新規経口GLP-1製剤・オルホルグリプロン、高リスク肥満2型糖尿病の心血管イベントでグラルギンに対して非劣性 イーライリリー

2026.04.30
日本イーライリリーは4月21日、肥満または過体重で心血管リスクが高い2型糖尿病の成人を対象としたオルホルグリプロン(製品名:Foundayo)の第3相・ACHIEVE-4試験のトップライン結果を発表した。主要評価項目である主要心血管イベントのリスクについて、オルホルグリプロンはインスリングラルギンと比較し非劣性を示した。同社は同剤について、第2四半期末までにFDAに対して2型糖尿病治療薬としての承認申請を行う予定としている。

 オルホルグリプロン(製品名:Foundayo)は、1日1回投与の経口GLP-1受容体作動薬で、時間を問わず、また、飲食および飲水の制限なく服用が可能。本剤は、肥満症の成人、または過体重で体重に関連する健康障害を有する成人において、健康的な食事と運動習慣の補助療法として体重の減少と減量維持を目的とする治療薬として米国食品医薬品局(FDA)の承認を得ている。

 ACHIEVE-4試験は、イベント主導型の第Ⅲ相無作為化非盲検試験で、肥満症または過体重 (BMI≥25kg/m2)で心血管リスクが高い2型糖尿病の成人を対象にオルホルグリプロンの有効性と安全性をインスリングラルギンと比較した。試験には、米国、アルゼンチン、オーストリア、ブラジル、チェコ、ドイツ、ギリシャ、インド、イタリア、メキシコ、プエルトリコ、ルーマニア、スロバキア、韓国、スペインとトルコで登録した2,749名の試験参加者を無作為化し、オルホルグリプロンとインスリングラルギンに割り付けた。

 試験の主たる目的は、試験開始前に90日以上にわたり1~3種類の経口血糖降下薬を服用しており、心血管イベントのリスクが高い肥 満症または過体重の2型糖尿病の成人における主要心血管イベント(MACE-4:心血管死、心筋梗塞、脳卒中、または不安定で急性発症の胸痛による入院)のリスクについて、オルホルグリプロンがインスリングラルギンとの比較で非劣性を示すことであった。試験には、HbA1cが7.0%以上10.5%以下(用いている血糖降下薬にSU薬が含まれている場合は7.5%以上10.5%以下)で、BMI≥25kg/m2、 試験開始前の90日間の体重が安定(±5%)している患者が参加した。オルホルグリプロンの参加者は、1mgカプセル(0.8mg錠に相当)の1日1回投与から開始し、4週ごとに増量し、最大耐量(カプセルの場合は36mgまで、錠剤の場合は17.2mgまで)まで増量した

 試験では、心血管死、心筋梗塞、脳卒中または不安定狭心症による入院のリスクは、オルホルグリプロンの方がインスリングラルギンより16%低く(HR 0.84、95%CI 0.59~1.20)、事前に規定した非劣性の基準(HRの95.0%CIの上限が1.8未満)を満たした。またオルホルグリプロンは、投与52週後のHbA1cと体重の改善度がインスリングラルギンより優れ、この差は投与開始104週後まで持続した。全死亡リスクは、インスリングラルギンに比べ57%低下した(HR 0.43、95%CI 0.25~0.75、名目p=0.002) 。またオルホルグリプロンは、nonHDL コレステロール、収縮期血圧、トリグリセリドやhsCRPなどの各種の心血管リスク因子についてもベースラインとの比較で臨床上意義ある改善を示した。

 オルホルグリプロンの全般的な安全性と忍容性のプロファイルは、これまでの試験や、GLP-1クラス薬剤の結果と概ね一致した。最も一般的に認められた有害事象は、悪心、 嘔吐、下痢、食欲減退、便秘であった。最小限必要とされた52週間の投与期間中、オルホルグリプロン投与例の 10.6%が有害事象のため投与を中止した。本試験では、薬物性肝障害(DILI)の可能性について詳細な解析を行い、肝機能に関する安全性シグナルは認められず、今までに行われたACHIEVEプログラムとATTAINプログラムの全ての試験と一致した。

 同社は、第2四半期末までにFDAに対して、国家優先バウチャー(CNPV)のもとで、オルホルグリプロンについて2型糖尿病治療薬としての承認申請を行う予定としている。

[ 糖尿病リソースガイド編集部 / 日本医療・健康情報研究所 ]

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